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矢倉義之のナニワ大家道
第一回「災害等を理由にした保険金等により取得した代替資産の圧縮記帳」

はじめまして。大阪の税理士、矢倉です。

今年(平成30年)の大阪は、災害の当り年であるかのように6月には大阪北部地震、9月には台風21号と災害慣れしていない大阪の人達にとって経験したことがないような災害に見舞われました。

このように言う私も大阪府北部に住んでいることから出勤直前に地震に見舞われ通勤電車が動かずその日は出勤出来ず、台風のときは朝には電車が動いていたので出勤したのですが、まさかこんなにすごい台風が来るとは思わず通過後は電車が全面的にストップし親族に車で迎えに来てもらいました。

お客様企業にも、被害が出た方が多く現在もまだ修理が出来ていない方も多いです。

 

(1)保険金を受け取った場合の取り扱い

さて、今回の災害で予め損害保険に加入していたことから多額の保険金を受け取った人も多いのですが、保険金を受け取った場合の経理処理は法人と個人で異なります。
まず個人の場合は損失の補填の意味合いがあるため基本的には非課税となります。ただし、その保険金でまかなった修繕費は経費には出来ません。

法人の場合は全額収入に計上することになります。

(2)代替資産は資産計上

建物が完全に損壊し、保険金を原資に新たに建物を建築した場合の経理処理ですが基本的には新たに資産計上することになります。例えば簿価1000万円の建物が損壊したため2000万円の保険金を受け取り、それを原資に新たに2000万円の建物を建築すると、簿価の1000万円は損失となりますが保険金の2000万円は収入なので、1000万円の利益が発生するということになります。

(3)圧縮記帳

しかし、それではあまりに不利益ではないかということで法人税法上では圧縮記帳という規定を設けています。

つまり上記の例の場合なら新たに建築した建物の2000万円から保険差益の1000万円を控除することにより、利益を0円にすることが出来るというものです。(※圧縮限度額は状況によって金額が変わります)

まとめ

保険金を受け取った場合の経理処理、それを元に使った修繕費や建物取得の取り扱いは、ケースバイケースです。税理士に相談などして一番効果的な方法を検討してみて下さい。

ABOUT ME
矢倉義之
矢倉義之
大学卒業後住宅メーカーに3年間勤務、その後2001年から父親が所長を務める矢倉会計事務所に勤務し、2006年に税理士登録。2010年に独立し矢倉税理士事務所開業。2016年に父親の引退に伴い矢倉会計事務所と合併し現在に至る。開業後当初は意識していなかったのですが、増えて行く顧問先企業に不動産業と建設業が多いことに気づき、住宅メーカーで勤務していた経験が活きているということと、やはり自分はこの業界のことが好きなんだなと改めて認識しました。不動産のオーナー業は提案によって税金や社会保険料が大きく変わることが面白くやりがいがあります。縁あって、当事務所と関わるお客様には最大限の提案が出来たらと思います。
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