ブログ

矢倉義之のナニワ大家道
第十八回「リーマンショック後に購入した土地等の譲渡所得の特別控除」

リーマンショックが起こったとき不動産市場がかつてないほどの不況に見舞われました、その対策としてそのときに購入した土地等には一定の特別控除を受けられる制度が設けられました。
それから10年ほどになりますが、そのときに取得した不動産をそろそろ手放そうと思っている人も多いのではないかと思います。

1. 21年22年取得の土地等の譲渡所得には1000万円の特別控除

この控除を受けるには一定の要件があります。

(1) 平成21年1月1日から平成22年12月31日の間までに取得した土地等であること。

(2) 平成21年に取得した土地等は平成27年以降、平成22年に取得した土地等は平成28年以降の譲渡であること。

(3) 親子や夫婦など特別な間柄にある者から取得した土地等ではないこと。

(4) 相続、遺贈、贈与、交換、代物弁済及び所有権移転外リース取引により取得した土地等ではないこと。

(5) 譲渡した土地等について、収用等の場合の特別控除や事業用資産を買い換えた場合の課税の繰延べなど他の譲渡所得の特例を受けないこと。

これらの要件をクリアした土地等の譲渡については1000万円の特別控除が適用されます。
例えば3000万円で購入していた土地等が4000万円で売れた場合、この1000万円の特別控除を使えば譲渡所得税は0円で済むと言うことになります。
ただし、特別控除の限度額は売却益と1000万円のいずれか低い方の金額になりますので、例えば売却益が500万円だった場合は特別控除の金額は500万円と言うことになります。

2.法人でも受けられる。

この特別控除は一定の要件をクリアしていれば法人でも適用可能です。この場合も売却益か1000万円のいずれか低い方の金額が控除額となります。

3.複数取得していた場合は何度も受けられる。

平成21、22年に複数の土地等を購入していた場合、これを売却することによって何度も特別控除を受けることが可能です。
しかし同一年に複数売却しても控除限度額はあくまで1000万円です。そのことから例えば購入していた土地等が2つあり、そのどちらも1000万円以上の売却益が見込まれる場合は同じ年に2つとも売却するよりは、年を分けて売却した方が1000万円控除が2つとも適用出来るのでお得と言うことになります。

まとめ

平成21、22年に土地等を購入していて売却を考えている場合は一定の要件によりこの制度が使えます。
法人も使えます。
このとき購入した物件を複数持っている場合は年を分けて売却することも検討して下さい。

ABOUT ME
矢倉義之
矢倉義之
大学卒業後住宅メーカーに3年間勤務、その後2001年から父親が所長を務める矢倉会計事務所に勤務し、2006年に税理士登録。2010年に独立し矢倉税理士事務所開業。2016年に父親の引退に伴い矢倉会計事務所と合併し現在に至る。開業後当初は意識していなかったのですが、増えて行く顧問先企業に不動産業と建設業が多いことに気づき、住宅メーカーで勤務していた経験が活きているということと、やはり自分はこの業界のことが好きなんだなと改めて認識しました。不動産のオーナー業は提案によって税金や社会保険料が大きく変わることが面白くやりがいがあります。縁あって、当事務所と関わるお客様には最大限の提案が出来たらと思います。
さらに詳しく知りたい方へ