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清田博之の賃貸、コレでよかろうもん 第二十回
「不動産を取得した時の消費税の基本について」


猛暑が続いて、外回りをしていると汗だくになります。先日は車内にスマホを置きっぱなしにしてしまい、「高温のため操作できません」という表示が出てしばらく操作ができない状態になって困りました。気をつけないといけないですね。

〇 不動産を取得時の消費税について

さて、今回は、不動産を取得した時の消費税の基本についてです。

(1)どのような税金か
建物の譲渡代金やテナント系貸家の賃料、サービスの対価には消費税が課税されます。
居住用の賃貸物件の賃料や地代については非課税とされています。

(2)固定資産税等の計算方法
消費税額=課税標準額×10%(消費税7.8%+地方消費税2.2%)

建物の売買は原則として課税対象土地の売買は非課税とされています。

・土地と建物を一体で購入した場合は、建物の購入金額に対してのみ課税されます。

・個人が居住用で使っていた建物を売却する場合には、事業としての売却ではないため消費税の課税対象にはなりません。そのため、個人が居住用で使っていた建物を購入する買主は消費税を負担せずにすむことになります。

(3)納付の方法
資産の譲渡等をした事業者に対して支払い(消費者が負担)、事業者が国に納付します。


(4)建物購入時に消費税の課税対象となるもの
建物を購入した時には、諸費用を含めて、以下のようなものに消費税が課税されます。

 

 

(5)不動産を貸し付けた時に消費税の課税対象となるもの

① 土地を貸した時
通常は非課税とされています。しかし、次のような場合には、課税対象となります。
・貸付期間が1か月に満たない一時的な貸付け
・建物や駐車場等の施設の利用に伴う土地の貸付け

② 家屋を貸した場合
事業用建物の貸付けの賃料は消費税の課税対象となりますが、住宅用建物の貸付けについては1か月に満たない一時的な貸付けを除いて非課税です。

(6)不動産貸付業の大家さんが消費税を納める場合の計算方法
・事業者のうち、年間の課税対象売上が1000万円以下の場合は、原則として、消費者から預かった消費税があっても国に納付する必要はありません(免税事業者といいます)。課税対象のテナント系の賃料や売電収入等が年間1000万円以下という場合は、大家さんが入居者等から消費税分を預かったとしても国に納付しなくてもよいことになります。

・課税対象の収入が1000万円を超えた場合は、原則として、超えた期の2期後から免税事業者ではなくなり消費税の申告・納税が必要になります。

・納付をする必要がある事業者の場合でも、預かった金額そのものを納付する必要があるわけではなく、課税対象の収入に対応して支払った経費や設備の購入金額に含まれる消費税額を差し引いて納税します。もしも差し引く消費税額の方が大きい場合は、事業者が国から還付を受けることになります。

・課税対象の収入に対応して支払ったものが納税金額から差し引く対象になるので、基本的に、非課税の賃料に対応する居住用の物件購入時に支払った消費税額は差し引くことができません。テナント系物件の購入時の消費税は、課税対象とされているテナント系賃料に対応して支払ったものなので、納税金額から差し引く対象になります。

・もし物件購入などで支払った消費税額が大きく還付を受けられる場合であっても免税事業者の時は消費税の申告をする必要がないため還付を受けることができません。このような場合は、あえて課税事業者を選択する届出を税務署に提出している場合は、還付が受けられますが、期が始まる前までに(前期末までに)届出書を提出しておく必要があります。

〇 まとめ

・不動産購入時に支払う費用であっても、消費税の課税対象とされているものと対象とされていないものがあります。

・課税対象とされているテナント系家賃等が年間1000万円を超える大家さんの場合、消費税の申告・納税が必要になり、入居者等から預かった消費税を国に納めることになります。

・特にテナント系物件を購入する時には、届出を出すかどうかで納税額が大きく変わることがあるため、税理士に相談するようにしましょう。

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清田博之
清田博之
NPO法人相続アドバイザー協議会認定会員、一般社団法人家族信託普及協会会員 相続問題に力を入れており、地主さんや大家さんの相続対策のご相談にのる事が多いです。地主さんや大家さんの相続対策については、税務の知識だけでなく、経営や法律、登記、測量、鑑定、売買等の幅広い知識が必要であると感じます。依頼者に寄り添う立場で相続問題の解決に取り組む心ある弁護士さん、司法書士さん、不動産会社さん、FPさん、不動産鑑定士さん、土地家屋調査士さん、一級建築士さん達とも連携して相続問題の解決に取り組んでいます。信頼できる専門家ネットワークで大家さんの賃貸経営と相続に関するかけ込み寺になりたいと考えています。
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