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清田博之の賃貸、コレでよかろうもん 第二十一回
「配偶者控除(相続税)のご利用は計画的に」


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さて、今回は相続税の配偶者控除は慎重に検討して使いましょうというお話です。

〇 相続税の配偶者控除(配偶者対象の軽減措置)とは

相続税を計算する際、配偶者の場合は、相続する財産が1億6000万円までか、法定相続分までは相続税がかかりません。

例えば、夫婦と子1人のご家族で夫に1億6000万円の財産がある場合、夫が亡くなって妻が全額相続した場合は相続税額がゼロになります。もし、財産が4億円だった場合は、妻が法定相続分(2分の1)の2億円までの金額で相続した場合は、妻の相続税額はゼロになります。

夫婦の一方が亡くなった場合、配偶者も同世代で高齢な場合も多いので、配偶者の生活保障のために配偶者控除による軽減措置が認められています。同世代の配偶者から税金を納めてもらうのではなく、子世代に移った時に税金を課すものとも考えられます。(加藤茶さんのような世代が離れた夫婦の場合は別ですね!)

〇 適用のための要件と注意点

配偶者控除の適用を受けるためには、以下の要件が必要です。

・法律上の夫婦であること(内縁関係の場合は適用が受けられません)

・申告期限までに配偶者が相続する財産が決まっていること(もめている場合や認知症等の相続人がいて分け方が決まっていない場合は適用を受けられません)

・(適用により税額がゼロになる場合であっても)相続税申告をすること

〇 配偶者控除適用の際の注意点

配偶者控除をフル活用すれば、上記のように1億6000万円までの財産であれば相続税額をゼロにもできます。

ただし、配偶者が亡くなった場合の2次相続(先に亡くなった方から数えて2回目の相続という意味です)を考えて分けた方がお得な場合がありますので要注意です。

例えば、遺産1億6000万円で妻と子1人の場合、
①1次相続で妻が全てを相続すると税額はかかりませんが、妻が亡くなった時にそのままの金額が課税対象になるとすると、2次相続では3260万円の相続税額がかかります。

もし、②1次相続の時に半分ずつ分けておいたとすると、1次相続では1070万円の税額がかかりますが、2次相続の時は680万円ですみ、1次2次の合計でも1750万円となり、①1次相続で妻が全てを相続した場合と比べて1510万円(ほぼ倍!)の税額の差になります。

 

 

1次相続で妻が相続した財産が預貯金のみで、妻が元気で2次相続までに生活費や生前贈与等で減らせる場合は2次相続の税額が少なくなりますので上記ほどにはなりませんが、大家さんの場合には、賃料収入で2次相続の時にはもっと遺産が増えていたという事例もありましたので、要注意です。

子が現役で所得税率が高い場合には、子が賃貸物件を相続すると賃料収入に対する税金が高くなってしまうこともありますので、よく税理士と相談して、配偶者控除は計画的にご利用いただければと思います。

〇 まとめ

・相続税を計算する際に、配偶者の場合は、相続する財産が1億6000万円までか、法定相続分までは相続税がかかりません。

・申告期限までに遺産分けが終わっている必要等の要件があります。

・2次相続までを考えると配偶者控除をフルに使っていると1次2次合計の税額が大きく増える場合があります。税理士によく相談するようにしましょう。

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清田博之
清田博之
NPO法人相続アドバイザー協議会認定会員、一般社団法人家族信託普及協会会員 相続問題に力を入れており、地主さんや大家さんの相続対策のご相談にのる事が多いです。地主さんや大家さんの相続対策については、税務の知識だけでなく、経営や法律、登記、測量、鑑定、売買等の幅広い知識が必要であると感じます。依頼者に寄り添う立場で相続問題の解決に取り組む心ある弁護士さん、司法書士さん、不動産会社さん、FPさん、不動産鑑定士さん、土地家屋調査士さん、一級建築士さん達とも連携して相続問題の解決に取り組んでいます。信頼できる専門家ネットワークで大家さんの賃貸経営と相続に関するかけ込み寺になりたいと考えています。
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