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渡邊浩滋の賃貸言いたい放題
第五回「手残りが少ないのを税金のせいにしてない?」

「税金を減らしたい」
「法人化すると税金が減ると聞いたから、法人設立したい」

ありがたいことに、毎日のように相談の依頼がきます。

相談を受けるときに、必ず確定申告書を持ってきてもらうのですが、見ると、半分くらいの確率で

「そんなに税金払ってない・・・」と思うような内容です。
(当然、法人化を勧められるような規模でもありません。)

正直、「普通のサラリーマンの方が払っているよ。」言いたくなるくらい。。。
つい、ポロッと言ってしまうこともあったり(笑)

それでも、「健康保険や年金、固定資産税なんかも合わせると高い」と言われます。

「いや、社会保険を入れたらサラリーマンの方がもっと払っているわ!」
と、までは言いませんが(笑)(大人な対応します)、なかなか理解してもらえません。

その場でキャッシュフローを計算してあげると、やはり資金繰りとしてはかなり厳しい。

そのときに、はっきり言わせて頂くことが
「仮に税金が0円になったとして、資金繰り楽になりますか?」
ということ。

絶対にならないのです!(だって、そんなに税金払ってないし・・・)
だから、税金が、資金繰りを悪くしている根本的な原因ではないのです。

よくよく聞いてみると

◯空室が多くて家賃収入が入らない

◯無駄な支出、無駄遣いが多い

◯借り入れの返済が多い

などによって、資金繰りが悪化しているのです。
税金ではないのです。

しかし、その資金繰り悪化の原因に目を背けたいのか、税金のせいにしてしまうのです。

税金のせいにしてしまっていては、いつまで経っても資金繰りは改善されません。
本気で資金繰りを改善したいのであれば、いち早くその原因を追求して、対策を打っていかないといけないのです。

そこで
「税金以外に、資金繰りが悪い原因に心当たりあるのではないでしょうか?」
と質問をしてみます。

「税金しか考えられない」なんて言う人は、改善の余地はないと思ってしまいます。

まとめ

・人は本当の原因から目を背けたいことを「税金」のせいにすることがある。
・資金繰りが悪い原因を冷静になって分析してみよう。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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