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森広忠の名古屋大家道 第四十三回
『地主さんのための賃貸経営術⑩―お金の大切さ⑥―名古屋人のお金の使い方』

暑い名古屋も少し秋の気配が漂いはじめました。
今年は残暑が非常に厳しかったですが、
この頃は日中の最高気温が30度を切る日もあり、過ごしやすいです。

さて、今回の地主さんのためのお金の大切さ6回目は、ちょっと変わった話で『名古屋人のお金の使い方』についてかきたいと思います。

講演やTVのコメンテーターなどで活躍されている経済ジャーナリストの萩原博子氏著の『騙されてませんか 人生を壊すお金の「落とし穴」』(2019.10.20発行 新潮新書)という書籍を読みました。

その中に、謎の「名古屋金利」というものがある!
というお話がのっていました。

「全国の地方銀行と東海3県の銀行金利を比べると、東海3県の銀行の貸し出し金利は0.2%ほど低くなっているのです(2005年から2011年までの貸し出し金利の推移)。また、預金金利についても、0.2~0.3%低くなっていたました。

なぜ、こんな現象が起きるのかといえば、名古屋をはじめ東海3県は、トヨタをはじめ内部留保をしっかりと持った優良企業が多く、無借金経営の企業も多いので、なかなかお金を借りてくれないから。そのため金利が低くなるそうです。」(P47・48より抜粋)

また、本の中で名古屋市には、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行をはじめ、名古屋銀行・愛知銀行・中京銀行といった地方銀行や、岡崎信用金庫・瀬戸信用金庫・碧海信用金庫といった信用金庫など、多くの銀行や信用金庫がひしめいているそうで、名古屋人はケチで借金を嫌う割に銀行過密になり、金利が下がっていく傾向にあるとのことでした。

私の父の家系は100年以上前から名古屋市南部に住んでいるのですが、実際にケチで、質素倹約と貯金を家庭では常にいわれています。

父の日や誕生日にプレゼントをしようとすると、「プレゼント買う金があったら貯金しなさい」と父から毎年のように言われます。

親類の地主の方にも重度のケチな方がみえ、郊外型の飲食店に土地と建物を貸しているのにもかかわらず、「1年にお盆と正月の2回しか、外食に行かない」と話していた方もいます。

名古屋市内のお客様の中でも、驚異的なスピードで借金を返され、無借金で数棟のアパート経営をされている方もみえます。その方は、数千万円の大規模修繕の時も現金で即支払いをされてみえました。

「ケチ・質素倹約・その代わり結婚式や葬式は派手で現金で払う」
「借金嫌い・貯金好き」など

自分自身がそのように教育されて育ったのであまり気が付きませんでしたが、名古屋人のお金の使い方は、他の地方と比べると独特かもしれません。

地主さんの中でも、広大な土地や物件は所有されていても、お金がなく貯金がない方がたまにみえます。

いろいろな地域差があるので一概には言えませんが、名古屋人のお金の使い方を見習えば多少金利が下がってくるかもしれませんね。

まとめ

・名古屋金利と呼ばれるものがある

・金融機関の多い地域で融資を受けると競争で金利が下がる場合がある

・名古屋人は、お金を大切に使い・質素倹約・借金嫌いの貯金好き、ここぞという時に貯めている人がいます

ABOUT ME
森広忠
名古屋市出身、名古屋経済大学大学院卒業後、2008(平成20)年シンプルタックス森会計【森広忠税理士事務所】設立。税理士として、個人事業・中小企業の顧問を行う。実家が古くからある地主で、不動産賃貸業をアパート、貸倉庫、貸地、貸家、月極駐車場で営んだ経験あり。 顧問先に不動産賃貸業者が多く、不動産・不動産管理会社を利用した所得税・法人税・相続税の節税相談の経験が多くある。
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