ブログ

専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第235回】一級建築士 遠田 将徳が斬る!④

『スマートホームのすすめ』

こんにちは。一級建築士の遠田(エンダ)です。

前回は「現在」の持ち家と貸家の比較から空室対策を検討してみました。
今回はすこし「未来」の話です。

2017年から2018にかけて日本で発売されはじめたスマートスピーカー、
ご存知でしょうか。
「アレクサ、音楽かけて」とか、「 Ok、グーグル」とか
よくCMでも流れているアレのことです。
これにより、日本でも「スマートホーム」という言葉が
一気に認知されるようになりました。
「スマートスピーカー」の認知度は58.4%、
「Wi-Fi搭載家電」の認知度は55.2%と、
両製品ともに認知度は半数を超える結果となりました。

※MMD研究所調べ「スマートホーム関連製品に関する調査」より。
2018年7月31日~8月1日の期間、15歳~69歳の男女5,000人を対象。
今後は商品を設置した住宅(持ち家)が増えていくのではないでしょうか。

◆普及が進むスマート化の現状

今、スマートTV、スマートスピーカーなど、
あらゆるものに「スマート(人工知能搭載)」という言葉がつくようになり、
スマート商品を扱う業界は急成長を遂げています。
特にスマートスピーカーは、単体でもさまざまな機能を持っていますが、
スマート家電の起点として利用することで、
便利で快適な生活を実現できる可能性を持っているといわれています。
併せて、経済産業省も
「新産業構造ビジョン~第4次産業革命をリードする日本の戦略~中間整理」を発表し、
電力使用量の可視化から、電力消費量の最適化を実現するとしています。
このような流れから、住宅のスマート化は、さらに普及が進んでいくと予測できます。

◆住宅のスマート化→スマートホームが普及する背景

スマートホームは、私たちの生活のあり方を根底から変えていくかもしれません。
例えば…
・スマホで玄関の施錠や解錠ができる
・子どもの帰宅をスマホへ通知してくれる
・起床時間に合わせて寝室のカーテンを開けてくれる
・自分の現在地を認識して自宅に近づくと室内照明をつけてくれる
・外出先から冷暖房のオン・オフを管理し、切り忘れを防止できる
・外出先から自宅のテレビや照明をオンにすることでセキュリティ対策をする
・遠方に暮らす両親の様子を見守り、万が一の際には電話やメールに通知される

このように、家事負担を減らすだけでなく、セキュリティ対策、
省エネ、家族とのコミュニケーションツールへと活用の場が広がっております。

◆既存の賃貸住宅もスマートホーム化できる!?

今のところ、スマート化されている商品は家電が多いのが現実です。
なかなかスマート化を進めていくのは難しいかもしれません。
しかしながら、スマート商品はさらに発展し、
今以上に便利なものが増えスマートホームの普及が進むことは明らかです。
スマート家電付の貸家やスマートホーム、
「未来」では貸家検索時の一つの項目になっているかもしれません。

1ヶ月間ありがとうございました。
建築士目線の情報配信ではありますが、ぜひご参考にして頂けたらと思います。

 

ABOUT ME
遠田将徳
株式会社ウィル建築設計 顧問/武蔵工業大学工学部建築学科卒業。一級建築士、色彩検定二級。 ハウスメーカーにて、モデルハウスの企画設計・デザインコードの作成、戸建分譲のランドスケープデザインを経て、賃貸住宅の設計を経験。戸建住宅・賃貸住宅の新築、リフォームの見積り、外構工事と幅広く手掛け、許認可業務、実施設計、デザイン、コーディネートまで、建築に関わる様々な目線からの適切なアドバイスを得意とする。
さらに詳しく知りたい方へ