~大家さんのリスクとは?~
今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、
お届けいたします。
ウクライナ情勢も刻一刻と深刻さを増しています。
犠牲になられた方々の衷心
廻向と戦禍の早期鎮静を祈りつつ今月号を送らせていただきます。
拝読いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
今号は、分かりやすく、まずは「3つの指数」の確認をしていきましょう。
注目する不動産経営上の「指数」とは
生来大家さんでいらっしゃる方々も多くいらっしゃると思いますが、
一方、初代大家さん(投資家大家さん)も多くいらっしゃいます。
共通する経営上の「指数」に、
1.表面利回り=(購入価格(想定売却価格)÷想定収入)
2.実効総収入=(想定満室時総収入―空室・滞納リスク(損失))
3.NOI(営業純利益)=②―運営費用(修繕費・管理費等支出+税金)
以上、最低限年に一度は確認してまいりましょう。
年数を重ねるごとに、精度が上がっていく傾向があります。
経営戦略上欠かせません。
少しでも「異変」を感じたら、
専門家に相談することが「キズを大きくしない、深くしない」唯一の方法です。
どんな「良薬」も専門家の指導・管理のもと飲んでこそ
「最小の負担(時間)で最大の効果」を得るように大家さんにとって
気軽に相談できる専門家(専門医)が
傍にいてくれることは、リスク管理の上でも有効で大切なことです。
まず「表面利回り」に「異変」を感じたら・・・
表面利回りが「わからない」・・・「下がり続けてる」かも
適正な「表面利回り」はどの程度でしょうか?
皆さんはどのように算出しますか。
簡便な方法として、信頼できる売買専門の不動産業者に
「査定」をしてもらう方法があります。
実際に、「査定」はどのように行われるか、みてみましょう。
実査の方法は大きく三通りです。
1.原価法⇒土地の価格+建物価格
ここで土地価格は、「相続税路線価」と「公示価格」「基準価格」との比較、
「取引事例」からの比準方法が一般的です。
「固定資産税評価額」ではないことに注意が必要です。
建物価格は、「減価償却残」や「固定資産税評価額」(相続税評価額と同じ)を
用いるのが一般的です。
2.取引事例比較法⇒文字通り「近隣」「同規模」「同程度(個数・築年数)」で
実際に売買された事例をもとに所有不動産を「比較」し
「点数化」して算出する方法です。
担当者の経験知や事例の取り方で数字が大きく変わることがあります。
なるべく多くの事例と条件の近い事例であることが肝要です。
3.収益還元法⇒総収入から得らるであろう「期待利回り」から逆算します。
例えば、年間総収入が800万円、期待利回りが5%であれば
800万円÷5%=1億6,000万円となります。
この「期待利回り」の設定がキモになります。
「想定物件価格」が把握できれば、
「表面利回り」をより正確に把握できます。
是非、実行してみてください。
査定も大家さんの道しるべには専門家が多くいますので
お気軽にお声がけください。お待ちしております。
次号は、のこりの2つの指標を確認してまいりましょう。