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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第390回】賃貸経営のプロ廣田 裕司が斬る!①

子供へスムーズに賃貸経営を引き継ぐには

皆さんこんにちは。大家 兼 不動産屋の廣田です。

最近、将来への不安などから、給与以外の収入源が欲しいと
考える人が増えています。
その方法として収益不動産を購入し、
大家さんになりたいと考えています。
一方、アパート、マンションなどの収益不動産を所有している
大家さんの子供の中には、
賃貸経営に対して否定的な感情を持ち、
収益物件を相続したくない人もいます。
相続か、自ら購入したものか、
収益物件を所有している経緯は様々ですが、
多くの大家さんは、
自身の不動産を子供に引き継いでほしいと願っています。

そこで、今回は、
大家さんが子供にスムーズに賃貸経営を引き継いでもらう方法について考察します。

1.大家さんの子供が賃貸経営を嫌う理由
すべての大家さんの子供が賃貸経営を嫌っている訳ではありませんが、
賃貸経営を嫌う理由として、次のような点が考えられます。

賃貸経営にまつわるトラブル
賃貸経営をやっていない人から見ると、
賃貸経営は、何もしなくてもお金が入ってくる不労所得に見えます。
しかし、実際には滞納や入居者間のトラブルなど、
多くの課題を抱えています。
これらのトラブルを間近で見てきた子供たちは、
賃貸経営でのトラブルに巻き込まれたくないと感じています。

物件の場所と現在の生活拠点の距離
子供の仕事の関係で、生活の拠点が物件の所在地から離れている場合、
物件管理の難しさから賃貸経営の引継ぎに消極的になります。

物件の老朽化
収益物件は、経年変化とともに稼働率の低下、家賃の下落、
修繕費用の負担増などにより収支が悪化していきます。
古くなった物件で賃貸経営を続けるためには、
大規模修繕、建て替えなど新たな投資が必要になります。
これが、不安要素となり引き継ぎたくないと考える人もいます。

大家さんの子供は、
身近な親が賃貸経営を営んでいる姿を間近に見ています。
そこで、賃貸経営のネガティブな印象ばかりを感じ取り、
賃貸経営を引き継ぎたくないと考えるようになると思います。
しかし、賃貸経営には、他の事業にない魅力もあります。
この魅力を子供に理解してもらうことで、
賃貸経営に対する抵抗感を薄めることが可能です。

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 取締役 合同会社アップ 代表社員 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。2019年合同会社アップ設立。
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