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夫の給料を妻名義で投資しても大丈夫?

東京の中心で税務を叫ぶ 第231回コラム

大家さん
大家さん

夫の給料を妻名義で投資しても大丈夫?

大野
大野
今回は

夫の給料を妻名義で投資しても大丈夫?

についてお話しします!

こんにちは!
「夫の給料を妻名義の口座に貯めているんですが、
そのお金で妻名義のNISAや
iDeCoを始めても大丈夫ですか?」
先日、こんなご相談をいただきました。

夫婦のお財布をひとつにまとめて、
奥様が家計を管理している
ご家庭は多いのではないでしょうか?

そして
「せっかく貯まったお金、眠らせておくのはもったいない。NISAで増やそう!」
と考えるのは自然なことですよね。
ところが、ここに思わぬ落とし穴があるんです。

■夫婦間の生活費は非課税。でも…
まず安心していただきたいのは、
夫婦の間で生活費を渡すことには贈与税はかかりません。
贈与税とは、誰かからタダで財産をもらったときにかかる税金のことです。
夫が稼いだお給料を妻に渡して、
食費や光熱費に使う。
これは家族として当然のことですから、
税金がかかったら大変ですよね。
ただし、非課税になるのは
「生活費として実際に使った分」だけです。
生活費として受け取ったお金を使わずに貯め続けたり、
投資に回したりすると、
その部分は「夫から妻への贈与」
として扱われる可能性があります。
つまり、妻の口座で貯めたお金を妻名義のNISAやiDeCoに回すと、
「夫のお金を妻にあげた」と見られてしまうわけです。

■「名義」と「中身」は別もの
さらにもうひとつ注意が必要なのが、
「名義預金」という考え方です。
名義預金とは、口座の名義は奥様でも、
実際にお金を稼いだのはご主人なので、
中身はご主人の財産とみなされる預金のことです。
将来ご主人に相続が発生したとき、
奥様名義の預金や投資も
「実はご主人の財産でしたよね?」
と税務署から指摘され、
相続税の対象に加えられるケースは実はとても多いんです。

■では、どうすればいいの?
方法は大きく2つあります。
①奥様ご自身の給与の範囲で投資する
奥様が働いていらっしゃるなら、
奥様のお給料から投資するのがベストです。
奥様自身が稼いだお金なので、
誰のお金かを説明しやすく、
贈与の心配もありません。

②ご主人から正式に贈与を受けて投資する
贈与税には、1年間に110万円までは税金がかからない
「基礎控除」という枠があります。
この範囲で、ご主人から奥様へ
正式に贈与をしてから投資するという方法です。
このとき大切なのは、
・投資のたびに、その金額で贈与契約書を作ること
・ご主人の口座から奥様の口座へ振り込み、記録を残すこと
「あげた」「もらった」をきちんと形に残しておくことで、
将来「名義預金では?」と疑われることを防げます。
ただし、110万円の枠は「もらう人ごと」に1年間の合計で判断します。
奥様がご両親など他の方からも贈与を受けている場合は、
それも合わせて110万円までです。

■相続が近いと「なかったこと」に?
もうひとつ知っておいていただきたいのが、
「生前贈与加算」というルールです。
奥様のように相続人になる方への贈与は、
ご主人が亡くなる前の一定期間(最大7年)の分が相続財産に足し戻され、相続税の対象になります。
110万円以内の非課税の贈与であっても、
足し戻しの対象になるんです。
「贈与したから安心」とは限らない、
ということですね。

■節税より「家族のお金の見える化」を
NISAで得た利益は非課税ですし、
iDeCoの掛金は所得から差し引けるので、
どちらも手残りを増やすのに有効な制度です。
でも、せっかく増やした資産が、
将来「実はご主人の財産でした」と相続税の対象になり、
後から延滞税や加算税まで払うことになったら、
手残りはかえって減ってしまいます。
大切なのは、目先の節税よりも「このお金は誰のものか」
をはっきりさせておくことです。
家族のお金の流れが整理されていれば、
相続のときに家族がもめることも、
税務署に指摘されることもありません。

まとめ

・夫婦間で生活費を渡すのは非課税。ただし使わずに貯めたり投資したりすると贈与になる可能性がある
・妻名義でも、夫が稼いだお金なら「名義預金」として夫の相続財産とされることがある
・投資するなら、奥様ご自身の給与の範囲で行うのがいちばん安心
・夫から贈与する場合は、年110万円以内で、その都度贈与契約書と振込記録を残す

 

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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