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岩松正記の数字・大事・いい感じ!
第六回「正しい『現金』の制し方」

経理・会計の世界では「現金を制すること」が正しい経理処理の第一歩です。今回は思ったよりも難しくない、その制し方について説明します。

1.現金とExcelの微妙な関係

(1)Excelでまずは小遣い帳を

 収支やお金の出入りを集計するというと、誰もがすぐに思い浮かべるのがExcelだと思います。表計算ソフトとして有名なExcelですが、これを使って経費の集計をしたりお金の出入りをつけている人は少なくありません。いわば小遣い帳のようなイメージになりますが、経理処理の第一歩はここから始めて差し支えありません。この、現金の出入りを集計したものを「現金出納帳」と呼びます。

(2)残高に注意

 現金出納帳をつけていると、いつの間にか残高がマイナスになっていることがあります。これは、小遣い帳感覚で使った経費だけを記入していくと必ず起こることです。実際、現金残高がマイナスになることはありませんから、これを防ぐには、自分の財布と大家業・不動産賃貸業の財布を分ける必要があります。つまり、「別財布」にするわけです。そして、大家業の財布の残高と、現金出納帳の残高を必ず一致させなければなりません。

2.現金出納帳で感覚を身に着ける

(1)足したお金は「事業主借」

 そうは言っても常に大家業用の財布を持ち歩くわけではないので、部材や消耗品などを買ってきた場合に領収書の合計額が財布の中身以上になることが多々あります。その場合の現金出納帳の記入方法は、領収書の金額分を財布に入金し、そこから領収書相当分の経費を出金した形にします。その場合、入金した金額の相手科目は「事業主借」とします。これは、大家業=事業主が、別の財布からお金を「借りた」という意味です。個人の財布からの入金はすべて「事業主借」と覚えてください。その結果、大家業の財布の中の現金残高と現金出納帳の現金残高が一致することがおわかりになると思います。

(2)実際は出納帳の上で

 実際には、このようにきっちりと財布を分けて管理することができる人はなかなかいません。面倒になって途中で投げ出す人がほとんどです。しかしながら、個人と大家業の財布は違うという感覚は、事業を行う上で大変重要です。それを行うのが「現金出納帳」です。現金の残高を絶対にマイナスにさせず、帳簿上の出し入れをきちんと行うことで、現金出納帳を作っていく中で段々と自分の財布と大家業の財布を分ける感覚が身についてきます。何事も面倒がらず、まずは現金の正しい出し入れの集計を行うことが大切です。

3.まとめ

現金を制するものは経理・会計を制します。個人の財布と商売用の財布を分けるという感覚を身に付け、正しい帳簿をつけるようにしましょう。

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岩松正記
岩松正記
相談指名数東北・北海道地区1位になったこともある税理士。 山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員等10年間に転職4回と無職を経験後に開業。地方在住ながら東京から米国・東南アジアにまで顧客・人脈を持つことから、税務だけでなく様々な投資情報の提供も行っている。ロータリークラブ、青年会議所等で役員を歴任。 税理士会の役員に就く他、元査察の税理士に仕えていたため税の世界の裏事情にも詳しい
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