確定申告のために会計ソフトを使う方が本当に増えてきました。今回はそれを使う際に絶対に抑えておきたい点について説明します。
1.会計ソフトの重要性
(1)ソフトは必須
(2)アウトプットのためのインプット
では、途中で処理を投げ出すことのないようにするにはどうしたらいいか。考え方を切り替えるのですね。会計ソフトを使うのは「最終的な数字を把握すること」にあるのだ、という点を意識することです。つまり、入力に注力するのではなく、入力した結果に着目するようにするのです。ソフト上で言えば、「試算表」という名称で出力できる貸借対照表と損益計算書です。試算表の数字を見れば、例えば本来マイナスにならないはずの数字がマイナスになっていたり、異常に突出した数字などがあれば、それが間違いであると気づきます。この繰り返しが、ソフトの使いこなしにつながります。
2.現金と預金でほぼ決まる
(1)残高を意識する
すべての会計ソフトで重要なのは、現金と預金の入力です。まず現金は、残高がマイナスになるわけはありませんから、大家業というくくりの中で使った分は、事業主借という形でお金を供給することになります。会計ソフト上で現金残高がマイナスになっていたらおかしい、ということに注意しましょう。
同様に、普通預金の残高がマイナスになることはありえないので、これも入力が終わった時点で残高がマイナスになっていたら間違いである、とわかります。特に通帳においては、残高が明白なので、この残高に数字が合っていなければ、即、間違いとわかります。
(2)仮勘定を利用する
通帳の入力は通帳のお金の出入りの通りに入力していけばいいので誰にでもできます。悩むのは「これは何費になるのか?」ということですが、もしわからなければ、まずは「仮払金」のような仮の科目にして作業を進めましょう。まずはとにかく残高を合わせること、つまり、結果を意識することです。最終残高を確定しておけば、あとは科目の修正だけで済みます。
預金については自動処理を売り物にしている会計ソフトも増えてきましたが、それでも最終残高を確認する作業を忘れてはいけません。