大家さんの「相続対策」 ①
はじめまして。
保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、お届けいたします。
●大家さんのための「相続」を「争(あらそう)族」にしない
「生前対策」とは
みなさんは、「相続対策」の一環として「生前対策」をしていますか。
「相続(税)対策」はしていても「相続対策」をされていらっしゃらない方が多くいらっしゃいます。
「相続対策」は大家さんの最大関心事のひとつであるにもかかわらず、「税」の対策にばかりに目を奪われ、肝心のもめない円満な「相続」については、現金もあるし、いざとなると不動産を処分して分ければ何とかなるとお考えの方も多い現実があります。
私たちのところへご相談にお見えになる方のほとんどが適切な「税」と「分割」の対策をされていらっしゃらない、もしくは対策をされていても「見直し」をされていらっしゃらないために二進も三進も行かなくなって「駆け込まれる」方が多いのです。
「相続対策」のほとんどは「生前対策」で決まるといえます。
今回からは有効な「生前対策」を解説していきます。
まずは、遺産相続争いの現況を見てみましょう。
●増え続ける遺産「相続争い」
平成14年から平成24年までの10年間に家庭裁判所における相続関係相談件数と遺産分割事件の推移をみてみると、相続関係の相談件数は、平成14年の90,629件から平成24年の174,494件と実に約1.9倍に、遺産分割事件の件数は、同様に11,223件から15,286件へと約1.4倍に増加しているのがわかります。
また、「遺産額別の調停等成立件数」(平成26年度司法統計による)と実に約32%が1,000万円以下、約43%が5,000万円以下のです。
合計約75%、4分の3は5,000万円以下の財産の奪い合いであったことがわかります。
このように相続に関するもめごとは確実に増え続けており、これには「おカネ」の問題でだけではないことがわかります。
次回以降、すぐできる「生前対策」について詳しく解説していきます!