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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第三十回】ファイナンシャル・プランナー
駒﨑 竜が斬る!②

大家さんが知っておくべき投資分析②

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの駒崎竜より、お届けいたします。

●NOI(純収益)とは

さっそく本題に入りますが、賃貸経営の収益性を測る尺度として、NOI(純収益)を用いるのですが、算出方法はご存じでしょうか?

NOIは、総収益-総費用で算出します。
具体的には以下の項目が該当します。

【総収益】

●年額賃料実績(駐車場等含む)
●保証金等の運用益

【総費用】

●修繕費
●維持管理費
●土地の公租公課
●建物の公租公課
●損害保険料
●貸倒準備金
●空室損失相当額
●その他費用

減価償却費や所得税、借入金の利息については総費用に含めず、あくまでも不動産の収益性を算出するのがNOIです。不動産固有の底力とも言えます。

金融機関や投資家視点で見ると、NOIが大きい不動産に収益性の高さを感じますので、皆様もNOIの推移を毎年確認して頂くと賃貸事業の良し悪しを判断することができます。

●DSCR(借入金償還余裕率)とは

そして、借入金を利用している人は、借入金償還余裕率(DSCR)も合わせて算出して頂きたい数値です。

DSCR=NOI÷年間元利金返済額

格付機関などは、DSCR1.6を投資適格レベルと判断している場合があります。
そのため、金利が低い金融機関に借換えを検討する場合などは、DSCRが低いと融資審査に響くと考えても良いと思います。

投資家視点で考えると、DSCRが高い不動産投資ファンドで運用した方が、安全性が高いと判断することができます。

ABOUT ME
駒﨑竜
エターナルファイナンシャルグループ株式会社。代表取締役 ファイナンシャルプランナー。 中古車販売会社の取締役時代に資金調達・会計・税務など年商50億円の会社経営に携わった後、大手アパート専業デベロッパーにて土地活用の経験を積み2007年に起業。FP個別相談数は1,500世帯。損保・ローン19年、生保15年、投資家経験13年、融資5年、証券・海外投資3年のキャリア。
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