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森広忠の名古屋大家道
第十四回「適格請求書等保存方式(インボイス方式)①」

先日、大家さん・地主さんを読者に持つオーナーズ・スタイルさんの55号の冊子に税制改正の記事をかかせていただきました。
その際に、適格請求書保存方式(インボイス方式)について調べましたので、今回はそのことをブログにかかせていただきます。

 

2019(令和元)年10月1日より消費税が10%になる予定です。
(これまで2度延期されたので現時点で絶対ではない)
この消費税10%増税の後に導入が予定されているのが

適格請求書等保存方式(インボイス方式 以下 インボイス方式と記載)

です。

 

インボイス方式といわれても、一般的な大家さんの読者の方はわからないとおもいます。
インボイス=invoiceとは英語で請求書のことをいいます。

 

インボイス方式とは、事業者の人が売上からもらった消費税から、仕入や経費で支払った消費税を差し引いて消費税を納める場合に、「差し引いていいのはインボイス(適格請求書)をもらって仕入れた経費の消費税のみにする」制度になります。

簡単に、例をあげると売上で1,100万円(10%税込)売上げました。
仕入や経費で880万円(税込)かかりました。
今までは、事業者の人は売上で預かった100万円の消費税と仕入経費で支払った80万円の消費税を通算し、20万円の消費税を納税すればよかったのです。

 

インボイス方式が導入されると、この場合の880万円の仕入経費の内訳の請求書や領収書にナンバーを振り、
「ナンバーを振ってない請求書や領収書の消費税は通算してはだめですよ」
ということになります。

 

消費税を通算できるナンバーを振ってある請求書や領収書を適格請求書(インボイス)といいます。

 

今回の例で、80万円のうち1割の8万円はインボイスのナンバーを振っていないものだとしたら、8万円は通算できなくなり、「税務署に28万円消費税を払ってください」ということになります。
(難しい制度なので、わかりやすくするためにかなり簡略化してかいています)

 

適格請求書等保存方式(インボイス方式)は、2023(令和5)年10月1日以降から導入される予定です。

 

次回以降に、さらに詳しく大家さんにどのような影響があるか解説していこうと思っています。

まとめ

・2019(令和元)年10月1日より消費税が10%になる予定

・消費税10%増税後、適格請求書等保存方式(インボイス方式)が導入される

・インボイスとは英語で請求書のことで、適格請求書(インボイス)がないと消費税を通算できなくなる

ABOUT ME
森広忠
名古屋市出身、名古屋経済大学大学院卒業後、2008(平成20)年シンプルタックス森会計【森広忠税理士事務所】設立。税理士として、個人事業・中小企業の顧問を行う。実家が古くからある地主で、不動産賃貸業をアパート、貸倉庫、貸地、貸家、月極駐車場で営んだ経験あり。 顧問先に不動産賃貸業者が多く、不動産・不動産管理会社を利用した所得税・法人税・相続税の節税相談の経験が多くある。
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