『代々の資産家が知るべき資産保全の考え方』
こんにちは。ファイナンシャルプランナーの駒崎竜より、お届けいたします。
今月の特集では、『代々の資産家が知るべき資産保全の考え方』について、
「資産」・「人生の夢とお金」・「懸念事項」・「夢と懸念への対応策」 について情報提供をいたします。
“先祖代々の資産(土地)を自分や子供の代で手放したくい” 相続税をとにかく減らしたい”。
このように考え、自分の人生を謳歌しようとしない地主大家さんが たくさんいらっしゃいます。皆さまはいかがでしょうか?
特に本家の長男さんは、小さい子供の頃からそれとなく教えられていたのかも
しれません。
資産の保全方法を正しく学んでいただき、偏った対策をしないよう、 今回の特集テーマを最後までお読み頂けると幸いです。
1.資産について
【①資産形成の経緯を振りかえる】
まず最初に、今までの賃貸事業やその他の本業、投資における成功や失敗体験
を振りかえり、どのようにして今の資産を築いてきたのか、その理由やノウハウを明確 にします。
意外と時間がかかりますが、資産形成の経緯を確認することは、今後の資産形成を 検討する上でとても重要な役割を果たします。
次に、賃貸事業やその他の本業では、何を大切に経営しているのか、賃貸事業の部分で あれば、新規物件の購入や大規模修繕をする際に、どのような判断基準に基づいて意思決定しているのかを明確にします。
このような経営の考え方や哲学を明確にすることで、自分自身の好みや主観的な リスク許容度を客観的に図ることができます。
そして、先祖代々継承してきた資産(オールドマネー)と自分自身が一代で築いた資産 (ニューマネー)を区分して考えます。
オールドマネーは守りが中心の資産運用(金融・不動産)を検討し、必要最低限のリスク しか取らないようにします。ニューマネーは、経営している事業から継続的な キャッシュフローを受け取ることができますので、自分が納得できるリスクなら、 積極的な資産運用を取り入れても良いでしょう。
【②資産の現状を確認する】
賃貸事業やその他本業による年間収支がどのように増減しているのかを確認します。
あくまでも利益の増減ではなく、キャッシュフローの増減を確認することが大切です。
継続的にキャッシュフローが減少している場合、向こう5年以内の生活資金については、 資産運用をするのではなく、預金や流動性の高い債券等で元本保全と流動性の確保を図る ことが必要不可欠です。 事業でも個人でも絶対に回避しなければならないのは、資金繰りリスクだからです。
次に、資産と負債の総額を見積りし、リスク許容度を正確に把握することが大切です。
そのため、引退後の生活資金不足や未払い相続税額という将来の負債も現在価値に引き直して資産から控除したり、生命保険の予想受取額を資産に増額させるなどの微調整も必要に なります。また、すぐに売却ができない不動産や自社株を持っている場合は、 それらに見合った資金の備えが重要となります。
そして、資産の保有形態を確認しておくことが大切です。
相続時の遺産分割や事業承継を効果的に行うには、保有形態や持ち分からも課題を探り、 改善の余地を検討する必要があるかもしれません。 さっそく、資産形成の経緯と資産の現状確認をしてみてはいかがでしょうか。
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次回もお楽しみに!