いよいよ確定申告が始まりました。
1ヶ月という短期間で終わらせなければならないという過酷な期間です。
当事務所は、1月下旬から申告書の作成に取り組んでいるので、ちょうど折返し地点あたりです。もうだいぶ、へばってますが・・・(^_^;)
賃貸経営をしていて知らない人はいない司法書士の太田垣章子先生が新刊を出されました。
私と同じ司法書士として尊敬できる先生です。
タイトルは
『老後に住める家がない!』
出版記念セミナーに参加させて頂きました。
なぜ『老後に住める家がない』か。
1.賃貸借契約が相続人に引き継がれてしまうという問題
孤独死などで賃貸人に相続が発生すると、相続人が賃借権を引き継ぐ。相続人と賃貸借契約を解除し、承諾を得ないと、残置物を処分できない。しかし、相続人と連絡がつかない。連絡ついても、書面などに協力してくれない。
また相続人が残置物を引き取ると、相続で単純承認したとみなされ、相続放棄ができなくなる可能性もでてきてしまう。
2.高齢者に強制執行ができないという問題
孤独死などで賃貸人に相続が発生すると、相続人が賃借権を引き継ぐ。
家賃の滞納があると、契約解除はできても、勝手に追い出すことはできず、強制執行という手続きを踏まなければなりません。つまり、執行官という公務員が強制的に退去させる手続きをとります。
しかし、退去させる相手が公務員だと、執行不能ということで、強制執行してくれないことがあるそう。執行できないという法律で決まっているわけではなく、執行官の裁量とのこと。
家主が転居先を見つけてあげないと退去させられないのです。
このような経験をした家主が口を揃えて言うのは、
「もう二度と高齢者には貸さない!」
家主がみんな同じように思えば、高齢者が住む家がなくなる、ということです。
今の法律は借り主の保護を手厚くし、必要以上に権利が強くなっていると思います。
過去にも同じことがありました。
借地権の問題です。
借地借家法では、土地を借りる人の権利を強くしすぎています。
地主が貸したら半永久的に土地が戻ってきません。
これでは誰も土地を貸したいと思わず、土地の有効利用ができなくなりました。
そこでできたのが、定期借地権。
期限が来れば、更新なしで土地を返さなければなりません。
借り主、消費者、労働者・・・
日本は、弱い立場の人を必要以上に権利を強くし、結果的にその人たちの行き場を無くすような政策になっていることに早く気がつくべきなのです。
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まとめ
・『老後に住む家がない!』賃貸業をする人なら必ず読むべき本です。
・弱い立場の人の権利を強くしすぎると、結果的に不利な方向に向かってしまう。
・確定申告がんばります!
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