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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第八十一回】不動産鑑定士・住宅診断士
皆川 聡が斬る!②

「梅雨の前にしておきたい、建物の点検ポイント」②

皆さんこんにちは!
今月担当の不動産鑑定士・住宅診断士の皆川聡です。

前回、水は建物にとって大敵だということをお伝えしました。             全国的に、本格的に梅雨入りする前に、気を付けておきたい建物のチェックポイント   のうち、ご自身で簡単にできる以下の2点を記載致します。

1.汚れ

まず始めの ①汚れ ですが、何故、建物の汚れが、建物のチェック
ポイントに関係しているのでしょうか。汚れが単なる汚れであればい
いのですが、意外にも高い確率で建物の劣化による汚れであることが
多いからです。

汚れの中で一番気を付けて見ていただきたいポイントは、バルコニー
の裏の黒い水染み・斑点等です。

こういった汚れが確認された場合、建物への水の侵入が疑われます。
バルコニーの裏からの水の侵入は、建物の躯体に大きな悪影響を与え
ます。

このような汚れの発生する原因の一つとして、バルコニーの施工不良
があげられます。

施工不良で典型的なものは、笠木の「脳天釘打ち」という施工方法です。
手摺周辺の板金を抑えるために、上から釘で打ち支える方法です。

このほとんどは、釘を打ち放しのままで、水侵入防止のためのコーキング
(建築物の気密性や防水性のために、施工の際にできる隙間を目地材など
で充填すること)等がなされていないことが多いので、水が入り放題にな
ります。とても怖い状況です。

また、コーキングをしていても、バルコニーは、比較的陽当たりの良いと
ころが多いので、劣化も早く進みがちです。
ですので、是非コーキングの劣化の有無もご確認ください。

空室のタイミングで、バルコニーの中のドレインや笠木等のご確認をされる
とよろしいかと思われます。

2.クラック

注意して見ていただきたいのは、建物外部の壁のクラックです。
特にサッシの周りによく発生するのでよく見てみてください。

地震などでの建物の揺れに伴い、サッシ部分に様々な方向から力が加わることにより   生じます。

また、サイディングボードの継ぎ目などのコーキング、シールの劣化によるクラック。  日当たりの加減により、同じ建物でも差がありますが、
8~10年目位から堅くなりだし、12~15年位には裂けてきます。

こういったことによる建物外部のクラックは、水の侵入を止めることができません。   早急に修繕が必要になります。

また、バルコニーの笠木部分やドレイン廻りなどの施工不良により、
水の侵入がある場合には、少しでも早く水を外に出さないと躯体に影響を及ぼす可能性が 高くなります。

いずれにしても水は建物にとっては大敵です。梅雨のシーズンに突入する前に、     余裕をもって建物の点検をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

ABOUT ME
皆川聡
皆川聡
株式会社あおい不動産コンサルティング。 大手不動産鑑定会社に約8年従事し、メガバンク、政府系金融機関、地銀、信用金庫、信用組合などの金融機関の担保評価をメインに約2500件の案件を携わり、国際線ターミナルの評価の実績もあり。 退職後、平成27年4月に開業。 開業後は、通常の鑑定に住宅診断(ホームインスペクション)をプラス。さらに、本当の意味での建物評価の精緻化を目指し、日々研究している。
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