~大家さんのための「相続と損しない生命保険」~
今号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、お届けいたします。
前回は、なぜ『相続』に『生命保険』が有効かをお話させていただきました。
資金面で、相続発生時に被る可能性のある被害を最小限にできるのは大きいですね。
さて、今週は『生命保険』そのものについて、特に大家さんには、基本的なことでも、 知らないと損することをお話させていただきます。
●「生命保険契約」にかかる「登場人物」はだれ?
全ての金融商品の中で、契約にかかる当事者が「複数人」かかわる可能性のある商品は あるでしょうか?
銀行預貯金、投資信託、株式投資、公社債、国債、外貨預金等々どれもご本人が当事者で 完結します。 しかし、生命保険契約は、最低2名以上の登場人物が必要なのです。
具体的には、
① 契 約 者(契約を締結する人):ご本人
② 被保険者(保障の対象になる人):ご本人
③ 受 取 人(万一の時の死亡保険金を受け取る人):配偶者など法定相続人
*年金、養老保険など生存保険金の受取人は除く。
一般的には、①=②で③は『相続人』というケースです。
この場合、保険契約金に係る税金は『相続税』となります。
また、③の受取人を複数人指定することが可能ですので、登場人物の人数は増えることも あります。
●「登場人物」の「配置」で「税金」が変わる
単に、「死亡保険金」の受け取りだから、税金がかかっても「相続税」の対象になるか、 ならないかだけだと思っていらっしゃるかたが多くみられます。
答えは「NO」!!なのです。
上記のケースですともちろん「相続税」の対象ですが、次のようなケースでは どうでしょうか。
① 契 約 者:ご本人
② 被保険者:配偶者
③ 受 取 人:ご本人
この「配置」にすると受け取った「生命保険金」は、相続税の対象ではなく、所得税 (一時所得)の対象となります。
『一時所得』となることで、課税税率は最高でも25%未満となります。
これが金融商品としての生命保険の「使いどころ」、「勘所」なのです。
『相続税』の最高税率は、55%です。(控除を考慮しない。)
遺す資産、受け継いでほしい資産が多ければ多いほど、資産全体のバランスをみて 『一時所得』の対象となる生命保険の活用を考慮しないと大きな損につながりますね。
特に、大家さんの場合、課税対象の資産も多く、相続時の税率は課税資産2億円を超えると40%にもなることを考えると生命保険にも精通したプロに資産の棚卸し、 加入するならどんな種類の保険に、登場人物を、どのように「配置」するかなどの シミュレーションをしてもらいましょう。
これが「損しない生命保険加入」に必須です。
お気軽にお問い合わせくださいね。