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【第262回】一級建築士 遠田 将徳が斬る!③

『二拠点居住、多拠点居住という暮らし方』

こんにちは。一級建築士の遠田(エンダ)です。

今回は、二拠点居住、多拠点居住という暮らしの変化について紹介していきます。

◆「二拠点居住」が増えている理由
「デュアラー」という言葉をご存知でしょうか。
都心と地方など、生活の拠点を複数構える「二拠点生活(二地域居住)」が注目を集めています。
「お金持ちがすること」「定年退職後にすること」と思われるかもしれませんが、
決してそうではありません。働き盛り、
子育て世代の20~30代で「平日は都市部で働き、
休日は地方でのんびり豊かな暮らしを満喫」という理想の生活を手に入れる人たちもいます。

◆注目され始めた新しい生活様式
国土交通省と自治体等が連携し、                         「全国二地域居住等促進協議会」が3月9日に設立されました。
これまでも、国全体で人口が減少するなか、
すべての地域で定住人口を増やすことは不可能であることから、
多様なライフスタイルの視点を持って地域への人の誘致、
移動を図ることが必要と考え、情報発信や調査を行ってきました。
ウィズ・ポストコロナ社会において、テレワークを前提に二地域居住が実現可能になり、
そのニーズも高まりつつあります。

◆定住しないという生き方
デュアラーは複数の生活拠点を持つ生活様式でしたが、
「アドレスホッパー」という新たな生き方も注目されています。
アドレスホッパーとは、定住する家を持たずに移動しながら生活する人々や       生き方のことです。
さまざまな場所を転々としながら、
会社には出社せずにどこでもできる仕事をしている人が多いことが特徴です。

◆定住しないことで生まれる自由なスタイル
定住する家を持たずに移動するため、
持ち歩く荷物は最小限となっていきます。
そのため、「収納量が多い」などの間取りを気にせず、
身動きが取りやすい定額型住居サービスを利用する人が増えています。

◆二拠点居住、多拠点居住のメリットとデメリット
新しく自由なライフスタイルの二拠点居住、多拠点居住ですが、
拠点を増やしたり定住しないことにメリットもあればデメリットもあります。

~メリット~
・仕事がしやすい
完全移住ではないため、都心部とのつながりを持ったまま自分の都合で仕事ができます。
・身軽に移動できる
定額住宅サービスや家具付き物件を利用することで身軽に移動できます。

~デメリット~
・場所によってはお金がかかる
二拠点居住の場合は、それぞれの拠点の家賃や拠点間を移動するための交通費が発生します。
定住しない場合は、移動先の場所や条件によってお金がかかってしまう場合があります。

上記デメリットを解消でき、暮らしの変化に寄り添えれば、新しい収益物件の形ができていくかもしれません。
ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

ABOUT ME
遠田将徳
株式会社ウィル建築設計 顧問/武蔵工業大学工学部建築学科卒業。一級建築士、色彩検定二級。 ハウスメーカーにて、モデルハウスの企画設計・デザインコードの作成、戸建分譲のランドスケープデザインを経て、賃貸住宅の設計を経験。戸建住宅・賃貸住宅の新築、リフォームの見積り、外構工事と幅広く手掛け、許認可業務、実施設計、デザイン、コーディネートまで、建築に関わる様々な目線からの適切なアドバイスを得意とする。
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