~こんな時どうする?!大家さんの“生命保険”を考える~
今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり)巖(いわお)より、
お届けさせていただきます。
近年、少子高齢化、社会保障の希薄化に伴い、【自助努力】が声高にいわれ、
民間の生命保険会社は、リスクヘッジとして保障の充実?を謳い競うように、
高齢化リスクに対する新たな保険を次々に売り出しています。
しかし、大家さん、地主さんの生命保険は必要か?不必要か?
の判断は分かれるところですね。
今回は、改めて【生命保険】について、考えていきたいと思います。
●そもそも【生命保険】とは・・・
【保険】には、大きく分けて【生命保険】と【損害保険】があります。
読んで字のごとく、【生命保険】とは、【生命(命)】に保険が効くものです。
すなわち、原則、いつか、必ず、誰かが保険金を受け取れるものと言えます。
一方、【損害保険】は、「モノ(車、家屋、工場等」や「事象(大地震などの災害被害等)
に保険が効くものです。すなわち、原則、保険金を受け取ることは、
言ってみれば東京ドーム満員の観客にビー玉を投げて
あたった一人ぐらいの確立かもしれません。
それゆえ、保障の対価としての【保険料】は生命保険の場合は、
同じ保障でも老若男女により異なり、損害保険の場合は、
同じ保障であれば老若男女の別なく同じ保険料となるのです。
では、生命保険を考える場合、情報弱者にならないために、
押さえておくべきポイントをみていきましょう。
● 基本のキ【生命保険3つの基本形】
形のない【生命保険】ですが、目に見える『形』で示すと次の「3つの基本形」で
表すことができます。
上から、
(1)(平準)定期保険・・・一定期間変わらない保障が続き、
保険料は「加入時」のまま一定。いわゆる掛け捨ての保険ですが、
保険期間満了時には、希望すれば、
【どんな健康状態】でも保険は【自動更新】可能
(ただし、保険料は更新時の年齢により上がります。)
(注)保険会社ごとの規定による
(2)養老保険・・・一定期間変わらない保障が続き、
保険期間満了時(満期)には、
保険金額と同等の満期金を受け取ることが出来ます。
保障に対する保険料は、最も「高く」なりますが、
掛け捨てではありません。
保険の更新はできず、満期時に保障は消滅します。
(3)終身保険・・・字のごとく、終身(一生涯)の
変わらない保障を得ることが出来ます。
保険料は原則、一定です。一部の保険会社の商品を除いて、
もしもお金が入用の場合は、
解約して現金を得ることが可能です。
この場合、払込保険料より一般的には少ない返戻金になりますが、
商品によっては、払込保険料より多くの返戻金があるものもあります。
以上、今回は、【保険】=『生命保険』と『損害保険』の違い。
『生命保険』を検討、考えるにあたって、まず、知っておくべき基本のキ、
形のない生命保険を可視化する三つの基本形を整理いたしました。