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融資が厳しい時代に失敗しない分譲マンション投資 ~分譲マンション投資の魅力~

融資が厳しい時代に
失敗しない分譲マンション投資

~分譲マンション投資の魅力~

不動産投資における融資環境が年々厳しさを増しています。
利回りも下がって、頭金を2~3割入れないと物件が購入できない状況が続いています。
フルローンで物件を購入することは相当ハードルが高い地代です。

しかし、自己資金わずか40万円から40物件もの分譲マンションを取得し、
今もフルローン購入し続けているのが、横山顕吾さん。

横山さんの投資スタイルは、
ファミリータイプの分譲マンションのみを投資し続けること。
一体、どこに分譲マンション投資の魅力があるのでしょうか。

1.分譲マンション投資とは?
分譲マンション投資とは、
一棟アパートや一棟マンションへの投資とは異なり、
マンションの一室(区分所有)を購入して賃貸運用する投資手法です。

一般的には新築や築浅の物件が投資対象として選ばれることが多いのですが、
実は築古物件にこそ大きなチャンスが眠っています。

横山さんは全国の市区町村で最も古いマンションを300物件以上も実際に現地調査し、
その膨大な知見を体系化されました。
驚くべきことに、築30年、40年、時には50年を超える物件であっても、
資産価値が高いものがあるのです。これをきちんと金融機関に説明することで、
融資を引き出すことに成功しているのです。

ここで重要なのは、
法定耐用年数という画一的な基準に囚われないことです。
鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年ですが、
実際の建物の寿命はメンテナンス次第で大きく変わります。

2.分譲マンション投資の魅力を見極めるための3つの視点
(1)見た目年齢
まず第一の視点は「見た目年齢」です。
これは文字通り、
物件の外観がどれだけ若々しく見えるかという評価です。

人間でも実年齢より若く見える人がいるように、
マンションも築年数に関わらず、
清潔感があり管理が行き届いていれば魅力的に見えます。

エントランスの清掃状態、
外壁の汚れ具合、植栽の手入れなど、
これらの要素が入居者の第一印象を大きく左右します。
築40年でも築20年に見える物件と、
築20年でも築40年に見える物件では、当然前者の方が賃貸需要は高くなります。

(2)健康状態
第二の視点は「健康状態」の診断です。
人間で言えば内面の健康にあたる部分で、
これはRC造(鉄筋コンクリート造)特有の利点を活かした評価方法です。
木造や鉄骨造の建物は壁で構造体が隠れていますが、
RC造は構造体そのものが外壁となっているため、
建物の健康状態が一目瞭然なのです。

具体的には、爆裂と呼ばれる鉄筋の露出がないか、
白華現象というコンクリートの劣化が進んでいないか、
屋上防水は適切に施工されているかなどをチェックします。

特に重要なのは、単にメンテナンスが実施されているかどうかではなく、
その出来栄えまで評価することです。

例えば、本来アスファルト防水で施工すべき屋上を、
コスト削減のために安価な防水材で補修していれば
次回の修繕周期が短くなり、
長期的なコストが増大してしまいます。

(3)頭の良さ
そして第三の視点は「頭の良さ」の分析です。

現地調査の前に必ず6つの重要書類を取り寄せて徹底的に分析します。
それは総会資料と総会議事録の直近3年分、
管理委託契約書、長期修繕計画書、
修繕履歴、そして管理規約です。

中でも特に重要なのが、
総会資料に含まれる決算書の分析です。
築30年経過した時点で健全な財務状況を維持している
管理組合があるとしましょう。
修繕積立金が十分に積み立てられ、
管理費の収支もプラスで推移し、借入金もない。
このような物件が、今後30年で急に財務状況が悪化する理由があるでしょうか。
むしろ、30年間適切に運営されてきた実績こそが、
今後の安定運営を約束する最高の証明となるのです。

3.融資獲得の戦略的アプローチ
金融機関は本来、優良な融資先を常に探しています。
彼らも商売ですから、
安全に貸せる先があれば積極的に融資したいと考えています。
問題は、これまで築古物件の価値を
適切に評価する方法が確立されていなかったことです。

詳細な資料分析と現地調査により、
物件の真の価値を数字とデータで可視化する点にあります。
新築物件を購入する場合、
30年後にその物件がどうなっているかは誰にも分かりません。
管理組合がうまく機能するか、修繕積立金が適切に値上げされるか、
大規模修繕が計画通り実施されるか、
すべてが未知数です。

一方、築30年の物件はすでに30年間の実績があります。
管理組合の運営実績、修繕の実施状況、
住民コミュニティの成熟度、
すべてが明確に評価可能です。
この「実績に基づく評価」を、
分厚い資料として金融機関に提出し、
論理的に説明することで、
築古物件でもフルローンやオーバーローンの
融資を引き出すことが可能になるのです。

さらに、分譲マンション投資には
一棟物件にはない独特の魅力があります。
まず、少額から始められる点です。
地方の築古物件であれば、数百万円から購入可能な物件も存在します。
また、管理の手間が少ないことも大きなメリットです。
建物全体の管理は管理組合が行うため、
オーナーは室内の管理だけに集中できます。

リスク分散の観点からも優れています。
異なるエリア、異なる築年数、
異なる管理組合の物件を複数所有することで、
特定の物件やエリアのリスクを分散できます。

3.まとめ
融資環境が厳しい今こそ、
分譲マンション投資は注目に値する投資手法です。
成功の鍵は、表面的な築年数にとらわれず、
物件の本質的価値を見極めることにあります。
見た目の若さ、構造体の健康状態、
そして管理組合の運営能力という3つの視点から物件を評価し、
その価値を金融機関に対して論理的に説明できれば、
築古物件でも十分な融資を受けることが可能です。

不動産投資の新たな可能性として、
分譲マンション投資は選択肢として有効と考えます。
次回以降も、分譲マンション投資の実態を伝えていきます。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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