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相続した不動産を売却するまでにはどんな手続きが必要?

東京の中心で税務を叫ぶ 第201回コラム

 

大野
大野

こんにちは!
今回は、相続した賃貸不動産を売却するまでの
手続きをQ&A形式でご説明します。

Q
今年の10月25日に母親が亡くなり、
賃貸不動産(住宅用アパート)を相続することになりました。
いったん賃貸経営を引き継ぎますが、
来年の9月末にはその賃貸不動産を売却する予定です。
相続から売却までの間の税金に関する手続きついて、
どんな手続きがあっていつまでにやる必要があるか教えてください。
私はサラリーマンで、今まで確定申告などはやったことがありません。

A
税金に関する手続きを期限が近いものから順にお話します。

  • 青色申告承認申請 →亡くなってから4か月以内

賃貸不動産を引き継ぐ相続人は、
不動産所得が発生するため、
確定申告する必要があります。

確定申告する際には、
誰でも一律10万円の所得が減額できる青色申告を選択できます。

今年から青色申告するためには、
今年の12月31日までに青色申告承認申請書を
税務署に提出する必要があります。

通常は、亡くなってから4か月以内ですが、
10月以後に亡くなった場合は、
提出期限が通常よりも短くなっていますので注意しましょう。

  • 準確定申告 →亡くなってから4か月以内

相続人は、亡くなられたお母様の最後の確定申告(準確定申告)を行う必要があります。

今年の1月1日~10月25日までのすべての所得を集計し、来年の2月25日までに申告、納税する必要があります。

  • 確定申告 →翌年3月15日まで

賃貸不動産を引き継ぐ相続人は、今年の10月25日~12月31日までの不動産所得と、
今年1年間のその他の所得を集計し、
来年の3月15日までに確定申告と納税が必要となります。

  • 相続税申告 →亡くなってから10か月以内

相続財産の合計が
相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×相続人)を超える場合には、
相続人は、来年の8月25日までに相続税の申告、
納税をする必要があります。

  • 確定申告(譲渡所得) →売却した年の翌年3月15日まで

来年9月に賃貸不動産を売却した場合には、
再来年の3月15日までの確定申告の際に、
譲渡所得(売却益)を計算して、確定申告書に譲渡所得の内訳書を添付します。

譲渡所得が出た場合には、
通常の所得税とは別に譲渡所得税が発生しますが、
これも3月15日までに通常の所得税と一緒に納付します。

また、譲渡住民税も発生しますが、
これは自治体が計算してくれて、
再来年の6月頃に納付書が送られてきますので、4
回に分けて納付することになります。

その他の注意点として、
来年に賃貸不動産の名義を相続人に変更するための相続登記を行った場合、
そのとき発生した相続登記費用は、
来年の不動産所得の必要経費に計上することができます。

また、相続税を納付している場合、
譲渡所得を計算する際に、
納付した相続税の一部を譲渡所得から減額できる可能性があります。

再来年の確定申告に向けては、
相続登記や相続税申告の際の資料は大切に保存しておくことをおすすめします。

まとめ
賃貸不動産を相続した場合には、
短い期間で様々な手続きが必要となりますので、
あらかじめスケジュールを立てて早めに準備をしておきましょう。

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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