物件の収益性の判断基準
皆さんこんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。
暑い日が続くようですが、皆さんいかがお過ごしですか?
収益物件の購入を検討する時に、当然ですがその物件の収益性が気になる思います。
そこで、今回は物件の収益性を判断する上での考え方について
前回の続きを書いていきます。
2.利回りの適正値はあるのか
「最低、何パーセントの利回りの物件だったら、購入しても大丈夫でしょうか?」
というような、利回りの数値に関する質問を頂きます。
利回りは、高い方が良いことは言うまでもありませんが、残念ながら、
一般的に「○○パーセントは最低必要」という数値はありません。
購入する人の目的や資産の状況によっても、許容できる利回りの値は違います。
利回りは、物件の立地などによっても違います。例えば、都心の物件と郊外の物件を比較すると
、都心物件の方の利回りが低くなります。都心の物件は郊外と比べて家賃が高いのですが、
その物件を欲しい人も多いので売値も高くなり、結果的に利回りは低くなります。
そもそも、利回りはその物件が稼げる家賃に着目した数値で、
物件を選定する上で参考となる指標です。
しかし、実際 手元に残るお金は、入ってきた家賃から運営費や
借入金の返済額を支払った残りになります。収益性を検討するには、
お金の流れ、いわゆるキャッシュフロー(CF)を考える必要があり、
「手元にお金がどのぐらい残るか」が重要な指標になります。
3.キャッシュフローツリー
手元に残るお金を把握するために、
キャッシュフローツリー(下図参照)に当て嵌めて整理していきます。
キャッシュフローツリーは、家賃収入から、お金の流れを整理したモデルです。
●潜在総収入
満室時想定家賃と同じです。対象物件が満室になった時の家賃額です。
●実効総収入
= 潜在総収入 - 空室損(+雑収入)
潜在総収入から空室などによる減収分と家賃以外の雑収入を加算します。
雑収入は、アパートに設置した自動販売機や、ケータイの基地局などの収入です。
実際に現金として入ってくる収入額です。
●営業純利益
= 実効総収入 ― 運営費
実効家賃収入から、運営費を控除したのが、営業純利益です。
NOI(Net Operating Income)と呼ばれることもあります。
運営費は、管理費、固定資産税、修繕費、水道光熱費、保険料などです。
運営費は、その物件ごとに変わってきます。例えば、エレベーターが設置された物件は、
エレベーターのメンテンス費や電気代が発生するので運営費は高くなります。
●税引き前CF(キャッシュフロー)
= 営業純利益 - 借入金返済額
税引き前キャッシュフローは、営業利益から借入金の返済額を引いた残りの金額です。
借入金の返済額は物件を購入する時の自己資金の割合や借入れ条件によって変ります。
税引き前CFは、所得税など支払いがあり全額が手元に残るわけではありませんが、
この数値で物件収益性の判断ができると思います。
賃貸経営を進める中で、お金の流れを把握することが重要なのは言うまでもありません。
キャッシュフローツリーに当て嵌めて考えると理解しやすいと思います。