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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第465回】ファイナンシャル・プランナー
駒﨑 竜が斬る!④

投資用不動産を売却すべき
タイミングの見極め方について

ファイナンシャル・プランナーの駒崎です。
4週にわたってお届けしてきた出口戦略シリーズも、
今週が最終回となります。
今回は、実際のオーナー様が
実践した成功事例を2つご紹介します。

具体的な数値とともに、どのような判断で最適解を
導き出したのかを解説いたします。

■ 事例1:築17年アパートを保有継続して年金代わりにした事例
築17年のアパートオーナーTさん(66歳)は、
定年退職を機に売却を検討しましたが、
最終的に保有継続を選びました。

決め手となったのは、
月額35万円の安定した家賃収入が、
公的年金と合わせて老後の生活費を十分に
カバーできるという試算結果でした。

【判断のポイント】
築17年で大規模修繕を終えており、
今後10年間は大きな支出が
見込まれないタイミングです。
Tさんの物件も入居率95%を維持し、
管理会社との連携で
安定経営を実現していました。

さらに、売却した場合の
手取り額を運用しても、
現在の家賃収入には及ばないことが判明。
残り5年の減価償却による節税効果もあり、
キャッシュフローの観点からも
保有継続が有利でした。

【次世代への準備も並行】
重要なのは、将来の相続時に
子供たちが賃貸経営を引き継げるよう、
今から賃貸経営のノウハウを共有している点です。
投資用不動産は単なる資産ではなく
「事業」として捉え、
次世代への承継準備も並行して
進めることが真の出口戦略といえます。

■ 事例2:減価償却終了前に売却して再投資した成功パターン
重量鉄骨造アパートオーナーのKさん(58歳)は、
減価償却期間が残り7年となった
タイミングで物件売却を決断し、
見事な再投資戦略を実行しました。

【タイミングが成功の鍵】
このタイミングこそが
節税効果を最大化できる時期です。
買い手側も十分な減価償却メリットを享受でき、
将来的に長期譲渡所得税率
20.315%の適用を受けられる
期間が確保できるためです。

Kさんの場合、築27年の物件を8,500万円で売却。
減価償却期間が5年未満の物件は
査定額が下がる傾向がありますが、
7年残っていたことで高値売却を実現できました。

【再投資による資産価値向上】
売却で得た資金は、収益一棟マンションの購入に充当。
新たに年間300万円の減価償却費を計上可能となり、
課税所得を大幅に圧縮できました。

再投資後の実質利回りは4.8%になりましたが、
RC造のため長期的な収益が見込まれています。

【シリーズまとめ】
4週にわたり、
投資用不動産の出口戦略に
ついてお届けしてきました。

・第1週:売却を検討すべきポイント
・第2週:保有継続vs売却の収支計算方法
・第3週:売却価値を最大化する準備
・第4週:実際の成功事例

投資用不動産の出口戦略に
「正解」はありません。
重要なのは、
ご自身の状況に合わせて数値で比較し、
納得できる判断をすることです。

このシリーズが、
皆様の賃貸経営の一助となれば幸いです。

ABOUT ME
駒﨑竜
駒﨑 竜(Komazaki Ryu) 経済力コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー エターナルフィナンシャルグループ(株)  代表取締役 エターナルウェルスマネジメント(株) 代表取締役 一種外務員、貸金業務取扱主任者、 二級FP、損害保険大学、生命保険大学 マネーの達人・週刊ダイヤモンド・価格ドットコム・KINZAI・ 不動産日記(税金の手引き)・税の知識(相続贈与)・ 住宅新法(事業資金調達)・住宅ローンアドバイザー通信など、 専門家としての執筆、監修をしている。
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