住宅診断と不動産鑑定評価とのコラボによる有効な活用方法④
前回は、住宅診断の目的と調査のポイントを記載させていただきました。
今回は、その住宅診断を活用して「個人から法人への売買(同族間
1.同族間売買の際の住宅診断+鑑定評価
同族間売買においては、不動産の時価を算出するに当たり、鑑定評価が用いられます。
その際、詳細に住宅診断をすることにより、意外にも雨漏り、シロアリ、雨仕舞の不備等により、経年劣化を超える劣化状況を発
先日評価をさせていただいた物件も、始めは、ざっくり意見書レべ
調査の結果、水漏れを発見することができました。
こういった場合、当然評価額は下げざるを得ません。
下げたメリットとしては税務上のメリットが出ます。
しかし、一方で、緊急的な修繕のための費用を余儀なくされます。
これは一見、デメリットと感じますが、きちんと修繕を行うことに
このように、鑑定評価に住宅診断を加えることにより、税務上のメリットのみならず、不動産の本質的な価値を、長期間維持し続け
2.賃料交渉の際の住宅診断+鑑定評価
賃料交渉の際には、不動産鑑定士の鑑定評価が用いられる場合も多
その際に、住宅診断的な要素を加えた鑑定評価が、賃料交渉の際に有利に働く傾向が強くなります。皆様にとりましても、有益な情報かと思いますのでお伝え致します
まず、東京オリンピック開催決定等により、昨今、特に東京におい
上昇した税金の負担分のうち、少しだけでもテナント様に賃料でもって負担をしてもらいたいという思いから、昔から賃料を低めに契約締結しているテナント様に対して賃料値上げの交渉をしました
その際に、弊社の鑑定評価書をご活用いただき、無事オーナー様のご意向の通りに進みました。
この成功の大きな要因は、当該建物は築40年弱の建物で、エレベーターや給排水管の更新が今後控えていながら修繕積立金の積立額が管理組合に不足していました。
このような場合には、住宅診断を活用して、建物の劣化状況を基に
この結果、割安感の強い専有部分のテナント様に対して、賃料値上
まとめ
このように、住宅診断及び不動産の鑑定評価をご活用いただきます
①同族間売買により、税務上のメリットや建物価値向上の対策
②交渉困難な賃料アップの実現可能性が高まります。
ご活用を検討されてはいかがでしょうか。