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渡邊浩滋の賃貸言いたい放題
第六回「節税に人生を捧げるのですか?」

何かをすると必ず税金がかかわってきます。
税理士をやっていると本当にそう感じます。

だから、何かを選択するために、税金が判断を左右することはよくあることです。
そして、税金のことを考えて、判断に迷う人がかなり多いと感じています。

「ここをこうするとこっちの税金が高くなるし、
こっちをこうするとあっちの税金が高くなる」

そんなことがぐるぐる頭を駆け巡って、もうどうしたらよいかわからない状態になって相談に来られるのです。

そんなとき私は
「何を一番優先したいですか?」と聞くようにしています。

税金を一番安くする方を選択したいのか。別に優先したいものがあるのか。

極端な例を言うと、自宅を購入(建築)する場合に、
「どこに住むか、どのくらいの大きさにしたらよいのか、誰名義で購入したらよいか、一番税金がかからなく、節税できるようにしたいのです」

所得税を節税するなら、住宅ローン控除が取れるようにとか、
法人税を節税するなら、社宅にした方がよいのではないか、
相続税を節税するなら、親御さん名義で建てた方がよいのではないか、
固定資産税を考えると・・・

こうして、あれこれ考えて何も決まらないのです。

全てを満たす方法なんてないのです!

1円でも税金払いたくない。
1円でも税金で得したい。

という気持ちはわからないでもないですが、そのために住む家まで制限されてしまっていいのでしょうか?と。

これは個人の価値観ということなのでしょうが、自分の生活、人生を、税金によって左右されてしまっていますよね。

「節税をすることを生きがいとしています。」
と堂々と胸を張って言える人ならいいと思います。

でも、そんな人ばっかりではないでしょう。

だったら、税金のことなんて考えずに、自分の好きな場所で、好きな暮らしをすることを優先させた方がよいのではないかと思うのです。

税金なんて頑張って稼いで払えばいいのですから。

「節税に人生を捧げるのですか?」

人生において何が大事なのか。それを改めて考えれば優先順位は付けられます。

税金で判断に迷っているのであれば、一度この質問を自分の中で問いてみてはいかがでしょうか?

まとめ

・優先順位が付けられないから判断に迷うことになります。
・「節税に捧げる人生」VS「好きなことがやれる人生」
どっちがよいでしょうか?

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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