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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第十八回】賃貸経営のプロ 廣田 裕司が斬る!②

物件のメンテナンス、不具合への対応 ②

こんにちは。廣田です。
本日も前回に引き続き「物件のメンテナンス、不具合への対応」をお送りいたします。

築古物件

「うちの物件は古いから入居者が決まらない」といようなことをよく耳にします。

確かに築古物件は、築浅の物件より客付けは困難ですが、果たして築古ということだけの問題なのでしょうか?

このような物件は古いというだけでなく、汚れていたり、壊れている箇所があったりで、“古い”、“汚い”、“ぼろい”の3つの要素がそろっていることが多いと思います。

“汚い”はきれいにそうじし、“ぼろい”は修理すれば、“古い”だけが残ります。
最近は、新しいものをあえて古くみせる“エージング塗装”や、“アンティーク家具”などが流行っており、古いものも受け入れられています。

“古い”ことは大きな問題ではありません。築古の物件でも適切なメンテナンス実施することで、新しい入居者を獲得する可能性がアップします

築古物件だからといってあきらめないでください。

そうじが基本

そうじで異常を発見

以前、アパートのそうじをしている時、ある部屋のドアの前にネジが落ちていました。

普段のそうじではネジが落ちていることはなかったので、念のためネジの落ちていた近くの部屋を点検しました。

結果 ドアクローザーの取付ネジが一本脱落していました。落ちていたのはそのネジであることがわかりました。

取付部のネジが1本脱落した状態のドアクローザーは少しガタツキがあり、このままの状態で使用していると、いずれドアクローザー自体が外れしまう可能性があったと思います。しかし、そうじ中に脱落したネジを発見したことで、大きな不具合を未然に防ぐことができました。

そうじは、単に物件をきれいにするだけではなく、不具合につながるような異常の発見にも役立ちます。

この後、ほかの部屋のドアクローザーの取付部の調査を実施しました。

入居者さんのマナー向上にも

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、“割れ窓理論”という考え方があります。

簡単に言うと「割れた窓ガラスを放置すると、やがてその地区が犯罪多発地区になる」という理論です。

割れ窓理論  http://ur2.link/Mqbq

この理論を適用して、東京ディズニーランドでは、来客や従業員のマナー向上に成功しています。

この理論を賃貸経営に適用すると、日ごろのそうじで物件をきれいにしておくことは、入居者さんのマナー向上につながります。このような理由でもそうじは重要になってきます。

以前このコラムでも書きましたが、やはり物件のメンテナンスの基本は、“そうじ”だと思います。

そうじを実施することで、物件がきれいになるとともに、物件の異常にも気づきやすくなります。

気づいた異常は修理など適切な処置しておくことで、入居者さんからのクレームの予防になります。

また、そうじしきれいな状態を維持することで、入居者さんのマナー向上につながります。

次回もお楽しみに!

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 取締役 合同会社アップ 代表社員 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。2019年合同会社アップ設立。
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