大家さんの「相続対策」 ②
保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、お届けいたします。
第2回からはすぐ出来る具体的な「生前対策」を考えて見ましょう。
大家さんの相続争いを未然に防ぐには次のステップが肝要です。
●ポイントその1 未然に防ぐ4つのステップ
大きく次のステップを踏むことで段階的にきちんと対策ができるのです。
まず、基礎のステップです。
相続は、①「ヒト(法定相続人)」②「モノ(財産)」③「カネ(税金)」の3つを整理し「見える化」することでスッキリと対策が整理できます。
まずは、この3つの内②の「モノ(財産)」目録を一覧表にまとめることからはじめましょう。
特に、不動産についてはその評価が難しいので出来れば専門家に手伝ってもらうことをお勧めします。
つぎのステップ2では、それに基づき「誰に」「何を」遺すか決めて、「遺言書」を作成します。
そして、ステップ3「分割」対策、ステップ4「納税」対策と進めていきましょう。
ともすればこの逆の順序で、「納税」対策ばかりに目を奪われがちになります。
もっとも注意すべき点はここですので上記のステップを確実にふむことが、円満な相続への大前提です。
●ステップ2 「遺言書」の作成は必須です
「遺言書」の作成は面倒だし、億劫だという方が多くいらっしゃいます。
しかし、相続の前に、遺す側の意思表示をできる唯一無二のものが「遺言書」なのです。
とすれば、ご自身の財産とその行く末の「道しるべ」をきちんと形にしておくことは必要最低限のことと言えます。
ただし、「遺言書」は書けばいいというものではありません。
法的に有効である必要があります。
民法の定める一定の要件を満たすように書けば「自筆」の遺言書でも十分です。
まずは、ご自身の想いを書き記してみる。億劫だけど一度書き出してみることをお勧めします。
この最初の一歩が円満な相続への貴重な一歩なのです。
民法の定める一定の要件などお気軽にお尋ねください。
個別に対応させていただきます。
次回以降、段階ごとのステップについて解説していきます。