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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第五十三回】賃貸経営のプロ 廣田 裕司が斬る!①

●廣田が語る!~厳しい環境下での賃貸経営
ここが気になる!~ その1

大家さん兼不動産屋の廣田です。
このところ気温の変化が激しく体調管理が難しいですが、いかがお過ごしでしょうか?

最近 「アパートの空室率が30%を超える」とか「貸家着工8年ぶりに高水準」という ような新聞記事を目にすることがありました。                    空室率30%超とは非常にショッキングな数値です。空室率が上昇しているのは、新規の アパートの建設が増加したことが主な原因のようです。
また、実需を伴わない賃貸住宅の建設が進んでいるため、一部には「バブル発生の懸念」と書かれている記事もありました。
このような報道をされる中、これからの賃貸住宅の市場はどうなっていくのでしょうか。

●これからの賃貸住宅の市場

日本の人口は、ご承知のとおりすでに減少しています。
世帯数は、まだ、増加傾向にありますが、数年後にはピークを迎え減少に転じる、という ような予想が出されています。
このような状況からも賃貸住宅の需要が今後拡大していくことは考えにくく、むしろ縮小 方向にあると思います。
一方 アパートなどの賃貸住宅の建設は、相続税対策、建設会社の営業強化、金融機関の アパートローンへの貸し出し強化などの理由で、新規着工が増加しています。      2016年の貸家の着工件数は前年比10.5%増の42万戸に達すると発表されました。

(国土交通省 記者発表資料 住宅着工統計 2017.1.31
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000657.html)

需要が減少し、新規供給が増加した結果、賃貸住宅の市場は供給過剰となり、アパートなどの空室が増えています。また、空室が増えることにより、競争が激化し、家賃が下落する という状況になっています。
このように、賃貸経営を取り巻く環境は、ますます厳しくなっています。

賃貸住宅の市場がこのまま縮小して行き、
“いずれ賃貸住宅がなくなってしまう”ということはないと思います。
人の基本的な生活の要件である衣・食・住の内、住を担う賃貸住宅はなくなることはない と思います。しかし、現在の状況のような厳しい市場では、上手くいっている      (稼働率が高い)大家さんとそうでない大家さんとの差が大きくなり、上手くいっていない大家さんは市場から退場せざるを得ない状況に追い込まれると思います。
退場に追い込まれないためにも、建設会社、ハウスメーカーの提案を鵜呑みして新築や建替え工事を進めたり、不動産屋さんの言いなりの空室対策を進めたりするのではなく、   大家さん自身が考え判断し、賃貸経営を進めていくことが重要だと思います。

今月はこのような、厳しい環境下で賃貸経営をすすめる上で、最近気になることを書いて いきたいと思います。

ABOUT ME
廣田裕司
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 代表取締役 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。
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