10月20日におこなわれたラグビーワールドカップ準々決勝、感動しました。
私が現在住んでいる名古屋市中村区は日本代表ナンバー8姫野選手の出身地です。
小学校・中学校や図書館に姫野選手のパネルが飾られており、地元として応援していました。
「失敗して、すぐに立ち上がるのが一流」by 姫野 和樹 選手
おしくも準決勝には進めませんでしたが、次、そしてまた次、その次がある。
今回のワールドカップ日本開催は大成功で、失敗とはいえませんが希望を持って次回以降も応援しています「がんばれニッポン!」。
話はかわりまして、今回は大家さんの相談で驚いたことの2回目、管理料の%(パーセンテージ)についてかきます。
税理士として相談者の方から青色決算書などをみせていただくと、いくつかのポイントをかならずみます。
その1つが売上に対する賃貸管理会社の管理料の%(パーセンテージ)です。
例えば、賃料収入2000万円で5%の管理料ならば、100万円+消費税で110万円が年の管理料になります。
私がお客様の管理明細をみせていただくと4.5%前後+消費税という方が多いです。
それなのに、税務相談を受けみせていただくと、10%超もの管理料を支払っている方(2000万円で200万円超)や、逆に、3%程度(2000万円で60万円未満)しか支払ってみえない方をみます。
管理会社によって管理してくれる範囲は、色々あり、家賃保証や一括借上げなど違いがあるのは承知しておりますが、管理内容をうかがうとあまりにも、支払額とみあっていない場合もあります。
判決でも、色々な管理料の%が示されており、
同族会社に支払う管理料の額が高額であるとされた事例
名古屋地裁平成9年1月31判決 税資第222号285頁
名古屋高裁平成9年10月23日判決 税資第229号140頁
最高裁平成10年5月26日判決 税資第232号293頁
上記の判決の中で賃料収入を得ている者を対象に類似同業者を抽出して、支払管理料の平均値を算出したものでは
昭和63年分 4.4% 平成元年分 3.8% 平成2年分 4.3%
となっており、
同族会社に支払う管理料の額が高額であるとされた事例
札幌地裁平成16年10月28日判決 税資第254号-292 順号9799
札幌高裁平成17年6月16日判決 税資第255号-175 順号10056
では、
平成10年分 5.5% 平成11年分 5.1% 平成12年分 5.0%
となっています。
*青木惠一・松岡章夫・吉田幸一 著『不動産オーナーのための会社活用と税務』p253~257より引用
管理会社に支払う管理料の%が高ければ利益が大きく、サービスもいいかもしれません。
ただ、管理料を適正額の倍支払っても、管理内容は他と大きく変わらない場合もあります。
反対に、管理料の%が低い管理会社では、あまりの利益の少なさからモラールハザード(士気低下)がおこり、
「賃料の収受しかせず、なにも管理してくれない」とか
「管理会社が夜逃げした!持ち逃げした!」
というお話をまれに聞くことがあります。
管理会社も人間がやっている民間企業です。
信用し過ぎず、適正管理料の支払い、管理会社との人間関係の構築、そして管理内容の確認をしていきましょう。
まとめ
・判決による適正な管理料の範囲は5.5%~3.8%前後
・管理料の%が10%超または3.5%未満の場合は、管理内容や契約書を見直したり、疑った方がよい
・管理会社も人間がやっている民間企業。お互いの利益を考えた上で適切な利用を心がけましょう