『建築基準法改正』
こんにちは。一級建築士の遠田(エンダ)です。
第4回目も引き続き【法改正】の一部をピックアップして、
ご説明していきたいと思います。
4回目:【法改正 ピックアップ-2】
①界壁と防火上主要な間仕切壁が緩和
②重層長屋の規制強化
③準防火地域の『建ぺい率+10%緩和』
【法改正】ピックアップ
・『界壁と防火上主要な間仕切壁が緩和』 平成30年.6月 公布
平成30年5月に某賃貸施工会社様の施工不良が発覚しました。
実は界壁の施工は本当に大変だったんです…。
それを受けての規制緩和…というわけではありません。
現在の技術力が向上したため、仕様によっては小屋裏(屋根裏)
まで壁をつくらなくてもよくなりました。
天井と界壁にもとめられる遮音性は今まで通りです。
・『重層長屋の規制強化』 平成30年.9月 施行
今までは旗竿敷地等、敷地内の避難通路の幅や構造については
各行政で規制を設けることが出来ました。例えば、各住戸の
入り口から道路まで有効2mの通路を設ける事等。
これからは『袋路状道路にのみ接する建築物』には規制が強化
できるようになりました。
これは…わかりづらいです。
要するに、今までは…
旗竿敷地→規制OK、細い道路に面している敷地→規制NGでした。
今後は、細い道路に面している敷地→規制OKとしましょうと
変更になりました。
今後お土地の購入時には道路付けも気にかけていく必要が
あるかもしれません。
・準防火地域の『建ぺい率+10%緩和』
平成30年.6月 令和1年6月施行
この問い合わせが非常に多いです。
不動産屋さんの謳い文句にも増えた気がします。
準防火地域で準耐火建築物を建築する場合は、建ぺい率を10%
加算できるようになりました。木造でも可能です。
例えば、建ぺい率50%・容積率100%→建ぺい率60%・
容積率100%になります。
ちなみに…容積率は変わりませんので建てられる規模は変わりません。
ご注意ください。
今月は少し堅い内容となってしましましたが、
ぜひご参考にして頂けたらと思います。
1ヶ月間ありがとうございました。