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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第115回】賃貸経営のプロ廣田 裕司が斬る!④

●管理会社について考える その4

こんにちは。廣田裕司です。

管理会社について第4回目をお送りします。

●管理会社は経営代行会社か

賃貸経営では、入居者の管理、建物の管理、お金の管理の3つの
管理が必須です。このうち管理会社が大家さんに代わってやってくれるのは、
主に入居者の管理と建物の管理です。
管理会社は、大家さん代わって賃貸経営をすべて代行してくれる会社
ではありません。特に、お金の管理に関しては、家賃の回収以外は
管理会社さんの業務から外れています。
たとえば、資金繰り、税金に関しては、管理会社さんがサポートして
くれる訳ではありません。
また、管理会社さんは、業務を代行してくれるといっても実際には
そのオペレーションの代行してくれるだけです。
どのような方針で業務を進めるかといった、意思決定は大家さんの仕事です。
管理会社は大家さんの賃貸経営のサポートをしてくれる存在ですが、
全面的に賃貸経営を代行してくれる訳ではありません。
管理会社が代行してくれる業務の範囲を理解した上で、
管理会社と付き合うことが大切です。

●大家さんと管理会社の関係

賃貸経営を円滑に進めるためには、大家さんは管理会社さんと
良好な関係を構築することが重要です。
良好な関係を構築するために、管理会社さんに要望するだけではなく、
大家さんとして心がけておきたいことを書いていきます。

[考え方の違い]
空室に新しい人に入居してもらうことは、大家さんと管理会社の
共通の課題です。新しい人が入居後、大家さんは、一日でも長く住んでもらえる
ことを望んでいますが、管理会社の立場で考えると、長期入居が必ずしも
管理会社さんにとって良いことではありません。
管理会社は、入退去時に発生する、原状回復工事費用や業務委託手数料の方が、
通常の管理費より大きな売上になるからです。
(だからと言いて、長期入居を阻害するような管理会社な存在しないと思います)
このようにお互いの考え方に違いがあります。
この考え方の違いを理解した上で、お付き合いすることが大切です。

[共通のお客様は入居者様]
管理会社は、管理料を支払ってくれる大家さんをお客様と考えます。
しかし、その管理料は入居者が支払った家賃から支払われます。
つまり、大家さんと管理会社の共通のお客様は入居者様です。
そして大家さんと管理会社はフラットな関係が望ましいと思います。

[コミュニケーション]
管理会社との関係だけに限ったことではありませんが、
良好な関係を構築するためにはコミュニケーションが重要です。
管理会社の担当者とスムーズに意思疎通ができるように、
日ごろから話をするように心がけましょう。
担当者からのいろいろな問合せに対し、できるだけ早く返答をしましょう。
問合せは、入居者からのものが多くあり、返答を保留するとお客様である
入居者様を待たせることになります。
また、管理会社の担当者とだけでなく、
その上司の方や同僚の方にも挨拶しておき、
担当者が不在の時でも対応してもらえる人を確保しましょう。

 

●まとめ

管理会社のサービスは、管理会社によって違います。
管理会社を選定する時は、他人の評判だけで判断せず、
自分で自身の賃貸経営に合っているかという基準で判断しましょう。
管理会社は、頼れる存在ですが、賃貸経営の全てを代行してくれる会社ではありません。
このことを理解した上でお付き合いしましょう。
任せっぱなしにせず、良好な関係性を構築するため、
普段のコミュニケーションを大切にしましょう。
大家さん自身が経営者であることを認識し、稼働状況、
物件の状態などを把握し、適切な経営判断をすることが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ご質問、ご不明点などありましたら、お気軽にお問合せください。

 

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 取締役 合同会社アップ 代表社員 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。2019年合同会社アップ設立。
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