~知って乗り越えよう!! 「新型コロナウィルスとホケン」~
今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、
お届けいたします。
一昨年12月に中国武漢市で発生したとされる新型コロナウィルス。
ホンの数カ月で今や世界中に蔓延し、多くの尊い命を奪うなど
未曽有の脅威を振るっています。
犠牲になられた方々への衷心廻向と鎮静化、
罹患され苦しんでいらっしゃる方々の一日も早い回復、
そして何より医療現場で昼夜を分かたず自らも命懸けで対応して
くださっている多くの方々に感謝と息災安穏の祈りを捧げております。
さて、このような状況下で、
大家さん、地主さんにも未だかってないことが次々に降りかかって
いらっしゃいます。
賃料の支払い猶予、減免のお願いをされた、
またはされていらっしゃる方々も多くご相談に来られています。
(税金や法的なこと、交渉術については先に渡邊浩滋先生
が詳しく解説されていますのでそちらを是非、ご覧ください。)
さて、新型コロナウィルスに万一感染してしまったら・・・・
今月は、「ホケン」の観点からお話させていただきます。
●「公的ホケン」では「無料」?! ~公費で~
本来であれば医療機関で公的医療保険のきく治療を受けたり、
入院したりした場合には、原則3割の自己負担が生じるのは既知の通りです。
新型コロナウィルスは過去にみたことのない未知の病気です。
昨年1月28日に厚生労働省は「指定」感染症
(詳細は厚労省のHPでご確認ください)と指定しました。
これをうけて、医療費についてもその負担は一般的な病気と異なる取扱いとなりました。
新型コロナウィルスの治療を原則「特定感染症指定医療機関」
(厚労省が指定)で受診した場合、その治療費は「すべて公費」
で賄われることになります。
また、緊急の場合は、受け入れ可能な別の医療機関での受診も同様の取扱いとされました。
●遺伝子検査(PCR検査)の保険適用の「落とし穴」?!
新型コロナウィルスの感染の有無を検出する遺伝子検査(PCR検査)
についても昨年3月6日より「公的保険の適用」がはじまりました。
それまでは医師が必要と認めても保健所に相談したうえでないと
実施できなかったのが、公的保険の適用により、医師が判断すれば直接、
検査会社などにPCR検査を依頼できることとなったのです。
通常であれば医療費の3割は自己負担ですが、指定感染症に指定された
新型コロナウィルスのPCR検査についても治療等と同じように公費で
まかなわれます。
しかし、実際はだれでも受けることができるわけではありません。
ここがポイント(落とし穴?!)です。
保険適用前と同様に新型コロナウィルスの感染の疑いのある人は
それまでと同様に
「帰国者・接触者相談センター」に電話連絡の上、指定外来か同等の機能を
もつ医療機関として、都道府県等が定めた医療機関でしか
実施できないのです。
感染予防の面から、また、検査の精度管理の面からも致し方ないのですが、
注意が必要ですね。
感染しない、させない。3蜜を避ける。8割の接触減。
手洗い、うがいの励行とマスクの着用。 乗り切っていきましょう!!
次回は、民間のホケンについて、みていきます。