渡邊浩滋の賃貸言いたい放題 第八十五回
私の履歴書⑰～大阪転勤。法務部の現実とは？～大阪転勤。法務部の現実とは？｜研修後にいきなり転勤？！初めての関西生活
渡邊浩滋総合事務所の10周年の節目として自分自身のことを振り返っています。
入社して早々、転勤に…
2001年４月私は商社マンになりました。
有楽町駅すぐ近くに自社ビルに出社。
何とも商社マンっぽい（笑）
１ヶ月間の研修を終えて、いよいよ法務部での仕事が本格的に始まろうとしていたところに人生を左右する出来事がありました。
「大阪に行ってくれ」
大阪にも本社があり、その大阪法務部に転勤が決まったのです。
関西なんて行ったことがない。
東京から行って、果たして馴染めるのか。
不安の中、大阪生活が始まったのです。
大阪の中之島にあるビルに勤務となり、住まいは高槻にある寮。
風呂・トイレも共同の典型的な社員寮です。
何もかも初めてづくし。
そして、大阪転勤になって１週間目。
法務部の現実を知ることになるのです。
法務部の現場を目の当たりにして…
取引先の海苔屋さんが倒産したという情報が入ってきて、社内は大騒ぎ。
この海苔屋さんは関西では有名らしく、昔はテレビCMも流していたほど。
右も左も分からない新人も駆り出されることになりました。
「今から現場に向かってくれ」
車で海苔屋さんの本社に向かいました。
パートさんらしき人がところどころに３～４人の輪になって、今後の不安を話し合っている光景がありました。
「うちは倉庫にある海苔を担保に取っているから、それを回収する」
『集合物譲渡担保』
司法書士の勉強した内容だ。
通常担保は、特定物でないとならないが、商品など売れてしまって特定できないものについても担保をとるために、「倉庫の中にある商品」と特定せずに担保にとる手法だ。
そんなことを考える余地もなく・・・
ひたすら海苔のダンボールをトラックに詰めていったのです。
これが法務部の現実か。。。
（続く）
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