~こんな時どうする?!大家さんの“生命保険”を考える~
今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり)巖(いわお)より、
お届けさせていただきます。
さて、生命保険もその目的をはっきりしていくことによって、
他の金融商品と同じく資金需要に対応できることが
お分かりになったことと思います。
最終回となる今回は【終身保険】の活用について考えてまいりましょう。
●【終身保険】とは・・・
【終身保険】は、一生涯にわたって保障が続き、併せて「解約返戻金」も
増えていくもがあり、前回みてきた「養老保険」のように
10年、20年のスパンで必要な資金の準備にも利用できるものです。
保険料については、こつこつと払い込むタイプと一時払いのように一括して
保険会社に納めるタイプと大きく分けて二通りあります。
●【終身保険】の出番は・・・
終身保険の一番の効用は、万一のときの保険金の利用価値ではないでしょうか。
万一の時=相続の時、
(1)金融機関から資金の引き出しは、民法が改正にはなりましたが、
必要最小限に留まります。
それゆえ、大きな資金、例えば修繕費などの
支払いができないなどの場面では生命保険の「保険金受取人」は単独で
保険金請求ができて、かつ、保険金額、
取り扱い保険会社にもよりますが、比較的短期間で保険金が支払われ、
これに対応できます。
(2)遺産分割の代償金として、受け取った保険金から他の相続人に
「代償金」として交付することで円滑に遺産分割が
行える可能性が高まります。
(3)生命保険金には、相続税の非課税額が次の金額まであり、税金を軽減できます。
【生命保険の法定相続人数×500万円】
例:相続人が配偶者と子3人の場合、法定相続人は4名となり、
4(人)×500万円=2,000万円までの生命保険金は
【非課税】となります。
この非課税枠は、きわめて有効で、
相続税率30%の大家さんであれば、600万円
の税金の軽減になりえます。
話を変えると生前、投資商品で一生懸命殖やしても税金で
20.315%とられ、
遺った資産にも30%の相続税が課せられるのであれば、
最低この非課税枠分の生命保険には、加入しておきましょう。
計画的な資金需要に対応する【終身保険】は、これだ!!
10年、20年後の修繕費など大きな出費に備えて置いてある資金があれば、
今は、【米ドル建て一時払終身保険】がおすすめです。
前回、ドル・円為替相場の影響を受けるリスクはお話いたしましたが、
2023年11月
現在、積立利率は取り扱い保険会社各社4%前後です。
それゆえ、10年で約150%前後、
20年で約200%前後にドルベースでは殖えます。
為替の元本割れのリスクは、
このレベルですとほとんど無いに等しくなり、
逆に、資産を円で保有することの方が
価値が下落する大きなリスクを持つことになります。
以上、みてきたように「生命保険」を
毛嫌いすることなくお手元の資金の有効活用の
一助として、賢く利用していただければと思います。
もちろん、お問い合わせいただければいつでも
ご相談に応じさせていただきます。
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