~大家さんも使おう!!「補助金」「助成金」~
今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、
お届けいたします。
前回は、大家さんも利用できる国の支援制度、
「住宅省エネ2024キャンペーン」の
うち「子育てエコホーム支援事業」についてみてきました。
第三回の本稿では、環境省・経済産業省の行っている以下の
支援事業についてみていきましょう。
●「先進的窓リノベ2024事業」
断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業のことで、
断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、
エネルギー費用負担の軽減、
健康で快適なくらしの実現及び家庭からのCO2排出削減
(2013年度比▲70%削減)に貢献するとともに、
2050年ストック平均でZEH基準水準の省エネルギー性能確保への
貢献を目指す目的で行われています。
【補助の対象】
住宅に行う開口部(窓)の断熱性能を向上する事業
⇒開口部(窓)の断熱改修(リフォーム)
【対象者】
工事発注者
【補助額(補助上限)】
住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて定額
(一戸あたり5万円から最大200万円までを補助)
※補助対象となる窓は、本事業の性能要件を満たすことが確認された製品に限る
【補助対象工事】
・ガラス交換
・内窓設置
・外窓交換(カバー工法、はつり工法)
・ドア交換(カバー工法、はつり工法)
*工事の詳細については、以下のURLを参照してください。
https://window-renovation2024.env.go.jp/construction/glass.html#glass
【補助金の申請・受取方法】
補助対象者に代わり交付申請等の手続きを行い、補助金の交付を受け、
交付された補助金を補助対象者に還元するものとして
事務局に登録された補助事業者
(工事施工業者)から、以下の(1)もしくは(2)のいずれかの方法を
あらかじめ決めて交付を受けます。
(1)補助事業に係る契約代金に充当する方法 もしくは (2)現金交付
*一工事あたり、5万円~200万円(上限)
【令和5年度補正予算額:1350億円】
うち、2024年7月1日現在、予算に対する
申請額の割合は、約16%となっています。
●「給湯省エネ2024事業」
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金のことで
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の
導入支援を行い、その普及拡大により、
「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的として、
資源エネルギー庁のもと行われています。
【補助対象】
戸建、共同住宅等によらず、
以下の住宅に高効率給湯器を設置する事業※1※4
※1給湯省エネ事業(令和4年度補正予算第2号)において補助金の交付を受けた
事業を除きます(補助金の返還を行った場合を含む)。
※2買取再販事業者は対象外です。
※3販売者が給湯器の交換をすることを条件に既存住宅を購入する場合、購入者を
補助対象者とします。
(不動産売買契約やその特約において、確認できる必要があります)
なお、未使用の対象機器が設置されている既存住宅を購入しても、機器の交換に
該当しないため、補助対象となりません。
※4J-クレジット制度に参加することへの意思表明を行う事業に限ります。
(給湯省エネ事業2024HPより抜粋)
【補助額と上限額】
基本額(8万円~18万円/台)と性能加算額(2万円~4万円/台)、
撤去加算額(5万円~10万円/台)の3つの補助金があり、
導入する高効率給湯器に応じて補助額が異なります。
詳細は、https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/about/にて確認できるので
参照ください。
他の2つの補助金制度と異なり、「リース」でも利用可能な点が大きく異なります。
また、予算(580億円)に対する申請額割合も2024年7月1日現在37%、
撤去加算額に対して49%となっています。
検討されていらっしゃる方は、なるべく急いだほうがよさそうですね。
最終回は、「賃貸集合給湯省エネ2024」についてみていきましょう。