そもそも確定申告って何?
こんにちは!
皆様、確定申告は終わりましたでしょうか?
1年分の書類を引っ張り出して集計作業をした方もいると思います。
役所に行ったり、管理会社に問い合わせしたりと忙しかった方もいると思います。
このような大変な思いをして、確定申告書は何のために作成するのでしょうか?
もちろん、税金を計算するためですね。
ただ、それだけでよいのでしょうか?
確定申告書は、1年間賃貸経営を行ってきた結果=大家さんの成績表です。
そこにはたくさんの賃貸経営の情報が詰まっていますので、これを使わない手はありません。
まずは『年間所得計算表』を作りましょう
まずは、確定申告書の金額をそのまま拾ってきて、年間所得計算表を作ってみましょう。
上記の所得計算表では課税所得金額が685万円の黒字となっていますが、
今年の成績はよかった、でよいのでしょうか?
『キャッシュフロー表』も一緒に作りましょう
借入をして物件を購入している場合、確定申告書の所得は黒字になっていても、キャッシュフローは赤字になっていることがあります。
そこで、キャッシュフロー表を作ることをおすすめします。
所得計算表では課税所得金額が685万円の黒字となっていましたが、
上記のキャッシュフロー表では手残りがマイナス15万円でした。
700万円もの差が生まれるのは、下記の違いによるものです。
※年間所得計算表から不動産収入が50万円低くなっているのは、家賃の滞納を想定(家賃の滞納はお金(キャッシュ)の入らない収入のため)
※所得控除支出額が52万円になっているのは、所得控除100万円から基礎控除48万円が除かれているため(基礎控除はお金(キャッシュ)の支出のない控除)
① 所得計算では滞納分の家賃も収入に含まれる
② 所得計算でのみ減価償却費が経費となる
③ キャシュフロー計算でのみ借入金の元本が支出となる
④ キャッシュフロー計算でのみ所得税、住民税、生活費が支出となる
所得計算だけみていると、赤字経営に気がつかないことがあるので注意が必要です。
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。
まとめ
② キャッシュフロー表で、赤字経営になっていないか確認しましょう。