住宅(建物)診断について
皆様こんにちは、不動産鑑定士・住宅診断士の皆川です。
前回は、金融機関への不動産鑑定士からの担保評価に対し、
住宅(建物)診断をすることの必要性について、記載させていただきました。
従前、ゼロ評価であった築古建物についても、メンテナンスがなされれば、
今後は、住宅診断士と不動産鑑定士の鑑定評価により、
建物の価値が見直されます。
あとは金融機関に認めてもらえるように努力することが
不動産鑑定士の役目と考えられます。
住宅診断の必要性
皆様お持ちの物件のメンテナンスの状況はいかがでしょうか?
費用対効果のバランスでなかなか難しい面も多いと思いますが、
その劣化状況を放置することの方が、
将来、割高なコストとして跳ね返ってくることも多々あります。
その状況をリフォーム屋さんに確認してもらうから、
わざわざ住宅診断士を頼まなくてもいいよ、
というのも一つの手段だと思います。
しかし、リフォーム屋さんの中には、リフォームありきの診断のため、
「診断料は無料またはそれに近い金額で行います」
といった業者もおりますので、
リフォーム業者選定には注意が必要になります。
とはいえそういった業者も昔よりも減ってはいますが…
今までのお付き合いの方など、
信頼関係が既に構築されていらっしゃる方でしたら、
住宅診断士も必要ないとも思います。
しかし、初めて、リフォーム会社へご依頼される方は注意が必要です。
そこで、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会の住宅診断士は、
第三者性を保持しておりますので、ご安心いただけると思います。
また、賃貸物件でしたら、できる限り最低限のコストでもって、
効果増を期待するという観点も必要になるものと思われます。
賃貸物件に対して修繕費用をかけて、
空室対策や賃料値上げに本当に効果があるのか否か、
また、今行う必要があるのか5年後に行うのでよいのか等、
税金対策なども含め、より慎重なご判断が必要になるのではないかと思います。
まとめ
従来、築古物件の建物価格がゼロであったという時代から、
昨今は、建物をメンテナンス等により、大切に可愛がっていれば、
建物価値が見直される時代になってきています。
これこそが、中古住宅市場の活性化であり、
その前提として、客観的な住宅診断が必要になってくることが
ご理解いただけたとか思います。
皆様のお持ちの物件も、これまでの常識にとらわれずに、
今後の動向も踏まえて、ご資産形成にお役立ていただければ幸いです。
今回も最後までお読みいただきまして、
誠にありがとうございます。
以上