渡邊浩滋の賃貸言いたい放題 第236回
相続税の基礎から応用までわかりやすくQ&A方式で解説していきます。
Q隅切りがしてある土地の相続税評価について
教えてください。
1.隅切りされて削られている土地は、相続税対象から控除してよいですか?
2.隅切りがしてあることで、土地評価で気をつけることはありますか?
A
隅切り部分とは、道路の交差点部分などで土地の角を三角形に削り取り、
道路の一部として整備した部分のことです。
建築基準法や東京都建築安全条例などの自治体条例に
基づき設けられるケースが多く、
土地所有者が敷地の一部を提供して道路の安全性向上に
寄与する形となっています。
この隅切り部分は、登記上は「宅地」として土地全体に含まれていますが、
実質的には道路として使われているため、
相続税評価においては取り扱いに気をつけなければなりません。
1.隅切り部分は相続税評価から控除できるか
結論として、隅切り部分は条件次第で評価額から
控除または減額が可能です。
(1)不特定多数が通行する場合
隅切り部分が公道同然に不特定多数の通行に供されている場合、
その部分の評価額はゼロとして扱われます。
これは「不特定多数の者の通行の用に供されている私道」に該当するためです。
これは、一筆の土地の一部が角切りとして提供されている場合についても、
その部分は評価から除外する(非課税)とすることになります。
(2)特定の者のみが使用する場合
隅切り部分が不特定多数ではなく、
特定の者(例えば特定の隣接住民など)のみの通行に
供されている私道的な場合でも、
その部分は通常の宅地評価額の30%相当で評価されます。
つまり、宅地の一部であっても道路用途になっている部分は、
少なくとも宅地評価額の70%を控除してよいということになります。
(3)将来、隅切りが必要な場合
現在、隅切りをしていなくても、
東京都建築安全条例など条例で隅切り設置が義務付けられている場合には、
財産評価基本通達24-6「セットバックを必要とする宅地の評価」に
準じて評価することが相当です。
通達24-6では、将来道路後退が必要な宅地について、
「将来提供しなければならない部分がないものとした場合の価額」から、
その必要提供部分に対応する価額の70%相当額を控除すると規定されています。
隅切りは法定のセットバックとは異なりますが、
「将来または現在、道路として使われる部分の価値を減じる」という
趣旨は共通しており、70%を控除することが可能と考えます。
2.隅切りがある土地の評価で気をつけること
(1)不整形地補正の適用
隅切りによって土地の形が角を削った不整形地になる場合、
相続税評価ではこの形状の悪さを反映して
評価額を下げる不整形地補正が適用されます。
具体的には、隅切りで削られた三角形部分は
「かげ地」(利用価値の低下する部分)として扱われ、
残地に対する比率に応じ評価額が減少します。
ただし、不整形地の間口距離は隅切りがない場合の
距離としなければなりません。
(2)間口距離の測り方
隅切りがあることで道路に接する間口距離が一見短くなりますが、
相続税評価上の間口距離は
「隅切りがないものとして」測定する決まりになっています。
つまり、隅切りで削られた部分も元あったかのように
直線で結び、本来の角があった場合の幅を間口とします。
例えば実際の接道延長が曲線的に10mでも、
隅切り前の想定直線距離が12mなら評価上は12mを間口距離とします。
このルールにより、
隅切りによって間口が狭く見えても、
意図的に評価を下げることができないように配慮されています。
(3)角地の側方路線影響加算
角地で道路二方に接する場合の評価については、
側方路線影響加算(二方路に接することによる価値加算)が
適用されるケースもあります。
この場合も隅切り部分を含めた接道長を把握して計算します。
隅切り自体は角地としての利便性を損なうものではなく、
安全上の施策であるため、基本的に接道条件の評価上は
マイナスではないものとして扱います。
3.まとめ
隅切りがされている土地は多いです。
相続税評価する際には、隅切り部分があるかどうかを見て、
その形状や使われ方を把握しておかないと正確な評価ができないことになります。
詳しくは税理士などの専門家に尋ねてください。
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