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法人化して社会保険に加入するメリットある?

東京の中心で税務を叫ぶ 第138回コラム

法人化して社会保険に加入するメリットある?

大家さん
大家さん
法人化して社会保険に加入するメリットある?
大野
大野
法人化して社会保険に加入するメリットある?
についてお話します。

こんにちは!
前回、会社の代表者に給与を支給すると、
社会保険の加入義務が発生するとお話しました。

では、そもそも法人化して社会保険に
加入することにメリットはないのでしょうか?

実は、代表者が社会保険に加入していない、
つまり国民健康保険に加入している場合は、
メリットが出る可能性があります。

勤め先がなく、社会保険に加入せず、
扶養にもならない人は、国民健康保険に加入しますね。
そのような場合、国民健康保険料の計算は、
(自治体によって若干変わりますが)前年度の合計所得金額から
基礎控除を引いた金額を基準に算定されます。

つまり、前年の所得が高いと保険料も高くなります。

国民健康保険料は、世帯ごとの総所得に応じて計算され、
上限額もあるため一概に高くなるとは言えませんが、
法人の役員になれば社会保険料を大幅に抑えられる可能性があります。

なぜなら、社会保険料は、前年の所得ではなく、
毎月の給与を基準に計算されるため、給与支給額を低くすれば、
社会保険料も低くできるからです。

例えば、月額給与を6万3000円未満に抑えれば、
東京都の場合、社会保険料は最低額となり、
個人と法人で払う分を合計しても年間約28万円となります。
このように給与支給額を少なくすることで、
健康保険料を抑えることが可能です。

また、60歳未満で、社会保険に加入していない場合はあれば
国民年金保険料の負担もありますね。
こちらは所得に関係なく一律で年間約20万円です。

先ほど、東京都の社会保険料の最低額は年間約28万円とお話しましたが、
この中には、厚生年金保険料も含まれています。

つまり、社会保険に加入していれば、
健康保険料と年金保険料あわせて28万円の負担で済むということになります。

現在、国民健康保険に加入している方は、
代表者となって社会保険に加入する方が有利になる可能性があるため、
一度検討してみることをおすすめします。

まとめ

①国民健康保険料は前年の所得ベースに計算、
社会保険料は毎月の給与ベースで計算されます。

②社会保険に加入できることも、法人化のメリットの1つといえます。

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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