東京の中心で税務を叫ぶ 第143回コラム
法人の決算書の特徴って何?②
についてお話します。
こんにちは!
前回、法人の決算書のうち、
損益計算書についてお話しましたが、
今回は貸借対照表についてお話します。
貸借対照表とは、
1年間の最後に残った資産と負債がいくら残っているかを示す書類で、
1年間の賃貸経営の結果を表すものです。
貸借対照表には、左側に資産、右側に負債と純資産を記載します。
資産には、現預金や不動産などを計上します。
負債には、借入金を計上します。
法人の貸借対照表の特徴として、
純資産として資本金を計上することがあげられます。
資本金とは、会社設立時に、
株主などの出資者から会社に払い込まれたお金で、
最初の運転資金の金額をあらわします。
利益が出て左側の資産が大きくなっても、
右側の資本金の金額は、その後も変化させることはなく、
その代わり純資産のうちの利益剰余金を増やしていきます。
利益剰余金とは、過去の利益の累積をあらわす項目です。
つまり、貸借対照表を見ると、設立時の出資金の金額が分かりますし、
その後いくらの利益が積みあがっているのかも一目で分かることになります。
たとえば、上記のような会社は、1億円の資産(預金や不動産)を所有していますが、そのうち8,000万円は負債(借入金)の返済に充てなくてならないので、純粋な会社の財産の金額は純資産(自己資本)の2,000万円だけとなります。
この割合のことを自己資本比率といいます。今回は20%ということです。
したがって、この割合が大きければ大きいほど会社が安定していて、倒産しにくい会社といえます。
まとめ
①法人の貸借対照表には、純資産の部があり、
会社設立時の出資額と過去の利益の累計が一目で分かります。
②自己資本比率は、銀行が重視する指標の1つです。
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。