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ふるさと納税の上限額ってどうやって計算するの?

東京の中心で税務を叫ぶ 第161 回コラム

大家さん
大家さん
ふるさと納税の上限額ってどうやって計算するの?
大野
大野
ふるさと納税の上限額ってどうやって計算するの?
について、お話しします!

こんにちは!
今回はふるさと納税についてお話します。

ふるさと納税は、特定の自治体に寄付を行うことで、
その寄付金の一部が所得税や住民税から控除される制度です。
寄付金のうち2,000円が自己負担となり、残りの金額が控除の対象となります。
その見返りとして寄付を行った自治体から特産品などの返礼品がもらえます。
返礼品は、寄付金額の3割以下相当の品物と定められていますが、
実質2,000円の負担で返礼品をもらえるのが魅力です。

このふるさと納税には、上限があることは聞いたことがあると思います。
上限額を超えてふるさと納税してしまうと、
超えた金額については控除を受けることができないため、
単なる寄付となってしまいます。

ふるさと納税の上限額は、一般的には住民税の2割程度といわれていますが、
正確には以下のような計算式で計算します。

「上限額 = 住民税所得割額 × 20% ÷ (90% -所得税率 × 1.021) + 2,000円」

住民税所得割額と所得税率が分かれば、
計算式に当てはめれば計算できることになります。

住民税所得割額の計算方法について簡単にお話します。
まず、総所得金額を算出します。給与所得であれば、
給与収入から給与所得控除を差し引き、不動産所得であれば、
家賃収入から必要経費、青色申告特別控除を差し引いて計算します。
そこから、所得控除
(基礎控除、扶養控除、配偶者控除、社会保険料控除など)を差し引き、
課税所得金額が求めます。

次に、住民税所得割額を計算します。
所得割額は、課税所得金額に10%の税率をかけて計算します。

例:
総所得金額:500万円
所得控除:150万円
課税所得金額:500万円 – 150万円 = 350万円
所得割額:350万円 × 10% = 35万円

所得税の確定申告書からも計算できます。
第1表の右上の㉚「課税される所得金額」に10%をかけると計算できます。
ただ、所得税と住民税で所得控除の金額が異なるため若干のズレは出ますので、
目安となります。

続いて、所得税率についてお話します。
総合課税の対象となる給与所得や不動産所得の所得税率は、
超過累進課税制度に基づいており、
課税所得金額に応じて7段階の税率が適用されます。

たとえば、課税所得金額が350万円であれば、
所得税率は20%ということになります。
先ほどの計算式に住民税所得割額35万円と
所得税率20%をあてはめると、
ふるさと納税の上限額は約10万円となります。
なお、上限額の計算式に7段階の所得税率をあてはめると、
次のような速算表にまとめることができるのでご参照ください。

ご注意いただきたいのは、
その年にふるさと納税できる上限額は、
その年の所得税率と住民税額によって決まるということです。
つまり、2025年の上限額は、
2025年1月から12月までの所得金額に適用される
所得税率と住民税額に基づきます。
2025年のふるさと納税は、
2025年12月末までに実施する必要があるため、
まだ確定していない所得金額を予測したうえで、
2025年の上限額を試算することになります。

給与所得の年間の見込み額は予測しやすいと思いますが、
不動産所得は、新規物件の取得や大規模修繕により
収入や経費が前年に比べて変動する可能性がありますので、
それらを加味して不動産所得の見込み額を試算してみましょう。

 

まとめ

①ふるさと納税には上限額があるので注意しましょう。
②上限額を求めるためには、今年の所得金額の見込み額を計算する必要があります。
③今年の所得金額を試算したら、今年の税金、キャッシュフローも試算して、
今後の賃貸経営にも役立てましょう。

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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