東京の中心で税務を叫ぶ 第220回コラム
大家さんは「相続税が増え続ける宿命」ってほんと?
大家さんは「相続税が増え続ける宿命」ってほんと?
についてお話しします!
んにちは!
「賃貸経営、おかげさまで順調です」。
そう言える大家さんほど、
実はある落とし穴にはまっているかもしれません。
相続税です。
「毎年きちんと黒字で、通帳の残高も少しずつ増えてきた」。
経営者として理想的ですよね! ところが相続税の世界では、
この“通帳が増える”ことが、
じわじわと税金を押し上げていくのです。
なぜでしょうか?
カギは「相続税評価額」、
つまり相続税を計算するときの財産の値段です。
実は、財産の種類によってこの値段は大きく変わります。
たとえば現金や預金。1,000万円あれば、
評価額もきっちり1,000万円。1円も割り引いてもらえません。
ところが、同じ1,000万円でも不動産は違います。
土地は時価より低い評価額が使われ、人に貸していれば
「貸家建付地(人に貸している土地)」としてさらに評価が下がります。
建物にも評価減があり、
条件が合えば「小規模宅地等の特例
(一定の条件で土地を大きく減額できる制度)」
でぐっと下がることもあります。
つまり、不動産は“割引価格”で評価されるのに、
現金・預金は“定価”のまま。ここが大きな違いなんですね。
さて、賃貸経営に話を戻しましょう。
順調な経営とは、
家賃という現金が毎年積み上がること。
Aさんが毎年200万円ずつ手残りを貯めていけば、
10年で2,000万円。これがまるごと“定価”で相続財産に上乗せされます。
仮に税率が30%なら、増えた2,000万円のうち
約600万円が将来の相続税になる計算です。
考えてみると、ちょっと皮肉ですよね?
がんばって黒字経営を続けるほど、
現金が“定価”で積み上がり、相続税も増えていく。
これが「大家さんは相続税が増える宿命」と言われるゆえんです。
ではどうすれば? ポイントは、増えた現金を
“そのまま”にしないこと。生前贈与で少しずつ次世代へ渡す、
生命保険の非課税枠を使う、評価減のある資産へ組み換える、
元気なうちにできる手はいくつもあります。
大切なのは、節税の小ワザに走ることではなく、
手残り(キャッシュフロー)を守りながら、
増えた現金の“行き先”を早めに決めておくこと。
それが、次の世代へ無理なくバトンを渡せる第一歩です。
• 現金・預金は“定価”(額面どおり)、
不動産は評価減で“割引価格”。ここに大きな差がある
•黒字経営で現金が積み上がるほど、
相続財産も相続税も増えていく
•贈与・保険・組み換えなどで現金の
「行き先」を決め、手残りを守りながら長く安定した経営を
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。





