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そもそも課税事業者が物件購入すると金縛りにあうって何?

東京の中心で税務を叫ぶ 第73回コラム

 

そもそも課税事業者が物件購入すると金縛りにあうって何?

大家さん
大家さん

そもそも課税事業者が物件購入すると金縛りにあうって何?

大野
大野
今回は、そもそも課税事業者が物件購入すると金縛りにあうってどういう事か、お話します。

こんにちは!

以前、消費税の納税義務がある人を「課税事業者」と呼ぶ、
とお話しました。

この課税事業者となるのは、通常は、2年前の課税売上が1,000万円を超えた場合です。

物件を売却した場合、土地の売却代金は非課税ですが、建物の売却代金は課税売上です。

建物代金が1,000万円を超えていると、その2年後に課税事業者となります。

 

この課税事業者となった年に注意しなければならないことがあります。

それが「課税事業者3年縛り」ルールです。

「3年縛り」とは、課税事業者の年に、税抜金額で1,000万円以上の建物、附属設備、
構築物などを購入した場合には、その年を含む3年間、
強制的に課税事業者にされてしまう制度です。

2年前の課税売上が1,000万円を超えていなくても適用されます。

たとえば、2022年に課税事業者となった大家さんが、
2022年中に建物(1,000万円以上)を購入した場合には、
2022年~2024年の3年間は自動的に課税事業者となってしまい、
消費税の申告・納付が強制されます。

思いがけず「課税事業者」という金縛りに3年間もあってしまうことになります。

この制度は、もともとは、
自動販売機を設置して消費税を還付させるスキームを規制するために設けられた制度です。
ただ現在は、消費税還付スキーム自体を封鎖する制度ができていますので、
この3年縛りの規制だけが残ってしまっている状態です。
税理士会も廃止を要望していますので、皆様も声を上げて頂ければと思います。

なお、課税事業者の年であっても、
簡易課税の適用を受けている年であれば、
建物(1,000万円以上)を購入しても「3年縛り」は適用されません。

これも簡易課税のメリットの1つといえます。

まとめ

①課税事業者の年に1,000万円以上の建物を購入すると、その年から3年間は課税事業者が強制されます

②簡易課税の年に購入した場合は適用されません。

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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