木造(アパート)よりも鉄筋コンクリート造(マンション)がおすすめの理由
~分譲マンション投資の魅力~
投資額が少なく、利回りが高く取れる傾向になるということで
中古の木造アパートの購入を検討される方が多いです。
しかし、投資するのであれば、鉄筋コンクリート造(RC造)をおすすめします。
なぜ木造や鉄骨造よりも投資対象として優れているのか、詳しく解説していきます。
1.建物の健康状態が命
不動産投資において、建物の健康状態を正確に把握することは、
投資の成否を左右する重要なポイントです。
特に中古物件への投資では、
建物の劣化状況が今後発生する修繕費を大きく左右します。
屋根の補修、外壁の塗装、給排水管の交換など、
建物の老朽化に伴う修繕費用は避けて通れません。
この修繕費の多寡が、
賃貸経営における手残り(キャッシュフロー)に
直接的な影響を与えるのです。
例えば、表面利回り10%の物件があったとしても、
予期せぬ大規模修繕が発生すれば、
その年の収支は一気に赤字に転落してしまいます。
逆に、健康状態が良好な物件であれば、表面利回りが8%でも、
修繕費が抑えられることで実質的な手残りは多くなることもあります。
つまり、建物の健康状態を事前に正確に診断できるかどうかが、
安定した賃貸経営を実現する鍵となるのです。
2.木造の健康状態はわからない
木造建築の最大の問題点は、その構造上、
建物の健康状態が外部から判断できないことです。
木造住宅の多くは、
外壁にサイディングと呼ばれる外装材が貼られています。
このサイディングは建物を風雨から守る役割を果たしていますが、
同時に内部の構造体を完全に覆い隠してしまいます。
つまり、どれだけ外観が綺麗に見えても、
サイディングの内側で柱や梁が腐食していたり、
シロアリの被害を受けていたりする可能性があるのです。
これらの問題は、
実際に壁を剥がして解体してみるまで発見できません。
購入後に「実は柱が腐っていた」「シロアリに食い荒らされていた」といった
事実が判明すれば、想定外の修繕費用が発生し、
投資計画は大きく狂ってしまいます。
鉄骨造も同様の問題を抱えています。
鉄骨は外壁材で覆われているため、
内部の鉄骨がどの程度錆びているか、
接合部分に問題がないかといった重要な情報が、
外部からは全く分からないのです。
このような「見えないリスク」は、投資判断を極めて困難にし、
ギャンブル的な要素を含んでしまいます。
2.RC造は健康状態がわかる
一方、RC造(鉄筋コンクリート造)の最大の利点は、
構造体そのものが外部に露出していることです。
RC造の建物では、コンクリートそのものが外壁となっているため、
建物の健康状態が一目瞭然です。
タイルやモルタルで仕上げられている部分もありますが、
基本的に構造体の状態は外部から確認可能です。
具体的には、以下のような劣化症状を目視で確認できます。
(1)白華現象
白華現象(エフロレッセンス)は、
コンクリート内部の石灰分が水分と反応して
表面に白い結晶として析出する現象です。
これが見られる場合、
コンクリートの中性化が進行している可能性があり、
今後の補修計画を立てる重要な指標となります。
(2)爆裂現象
爆裂は、内部の鉄筋が錆びて膨張し、
コンクリートを押し出して剥離させる現象です。
この症状が確認できれば、
鉄筋の腐食がどの程度進行しているか、
補修の緊急度がどの程度かを判断できます。
これらの症状は隠すことができません。
仮に表面を塗装で綺麗に仕上げても、
劣化が進行していれば必ず再び表面に現れてきます。
つまり、RC造では建物の健康診断を購入前に実施でき、
今後必要となる修繕費用を相当程度正確に見積もることが可能なのです。
これにより、投資リスクを大幅に軽減し、
より確実な投資判断を下すことができます。
3.まとめ
分譲マンション投資でRC造を選ぶ理由は、
単に頑丈だからではありません。
建物の健康状態を正確に診断でき、
将来の修繕計画を立てやすく、
結果として安定した賃貸経営を実現できるからです。
不動産投資において「見えるリスク」と「見えないリスク」では、
その対処法が全く異なります。
リスクを見える化できるRC造は投資としては安全といえるでです。
