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Q節税をするために経費を多く使うことは正しいですか。

昨年は修繕費が多くかかって税金が少なくなりました。しかし、今年は修繕費が全くかかっていないため、経費がないと税金が多くなってしまうので不安です。このような場合、年末にかけて経費を多く使った方がよいのでしょうか?

A

「経費を使えば節税になる」とよく聞きますが、それは本当でしょうか? 経費を増やして赤字にするほど、実際の収益は上がるのでしょうか?まずは、具体例で考えてみましょう。「収入・支出・税金」だけを使い、経費を増減させて、手残り金額を比較してみます。

■ 収入1,000 万円、支出(経費)500 万円の場合
収入 1,000 万円
支出(経費) 500 万円
差引 500 万円
税金 110 万円
手残り 390 万円

■ 収入1,000 万円、支出(経費)を700 万円に増やした場合
収入 1,000 万円
支出(経費) 700 万円
差引 300 万円
税金 50 万円
手残り 250 万円

上記のように経費を増やすことによって税金は110 万円から50 万円と、半額以上の60 万円が減額されています。この部分のみに注目すると「節税」が大幅にできたように思えます。では、手残りの金額はどうでしょうか。一方で手残りは390 万円から250 万円へと、140万円も減っています。経費を増やすことで、確かに税金を減らせることがわかりましたが、それ以上に手残りが大幅に減ってしまうことが判明しました。では、なぜ手残りも減ってしまったのでしょうか。それは、支出(経費)はお金が100%出ていきますが、税金は100%(すべて)は出ていかないからです。所得税は5%~45%の間で、段階的に税率が適用されます。住民税は一律10%です。所得税・住民税を合わせると、15%~55%の税率で税金を払うことになります。もし、自分の税率が30%の場合、100 万円を経費で使うと、30 万円の税金が減ることになります。しかし、70 万円は実際にお金が出ていっているのです。つまり、経費を使うことは、節税にはなりますが、「お金を残す」という意味での「本当の節税」にはならないということです。