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マンション購入で必ず確認するべき6つの重要書類 ~分譲マンション投資の魅力~

マンション購入で必ず確認するべき6つの重要書類

~分譲マンション投資の魅力~

分譲マンションを購入する前に、必ず確認すべき「6つの重要書類」について解説します。

これらの書類は、いわば「マンションの健康診断書」。
これを見れば、そのマンションが優良物件かどうかが一目瞭然です。
逆に言えば、これらの書類を開示してくれない物件は、
どんなに魅力的に見えても避けるべきでしょう。

1.総会議事録 
総会議事録とは、
マンションの管理組合が年に1回以上開催する総会で、
どんな議題が話し合われ、どんな決定がなされたかを記録した書類です。

この書類を見れば、そのマンションの「住民自治のレベル」が分かります。

例えば、修繕積立金の値上げ議案に対して、
建設的な議論がされているか。
騒音トラブルなどの問題に対して、
住民同士で解決策を模索しているか。

総会の出席率も重要な指標です。
出席率(委任状含む)が80%を超えているマンションは、
住民の関心が高く、管理が行き届いている証拠です。

逆に、毎年同じような議題ばかりで、
委任状だけで出席者がほぼいないマンションは要注意。
住民の無関心は、管理の質の低下に直結します。

2.決算報告書
決算報告書は、管理組合の1年間の収入と支出をまとめた、
いわばマンションの家計簿です。

修繕積立金がどのくらい溜まっているかが具体的にわかります。

特に注目すべきは「未収金」の項目。
これは管理費や修繕積立金の滞納額を示しています。

滞納が多いマンションは、
将来的に管理費の値上げや、
修繕工事の延期といったリスクを抱えています。
健全な決算書は、安定した投資の大前提です。

3.管理規約
管理規約は、マンション内のルールを定めた、
いわばマンションの憲法です。

次のようなマンションの細かいルールが規定されています。
・ペット飼育の可否
・リフォームのルール
・民泊利用の可否

投資物件として重要なのは「賃貸に出す際の制限」です。

例えば、
「賃借人は必ず管理組合に届け出ること」
「法人契約は不可」といった制限がある場合、
賃貸経営に支障をきたす可能性があります。

また最近では、
民泊を禁止している管理規約も増えています。
将来の運用方法を考えて、しっかり確認しましょう。

4.長期修繕計画書
長期修繕計画書は、
今後25~30年間の修繕予定と、
それに必要な費用を示した計画書です。

例えば、築10年のマンションで、
15年後の大規模修繕に3億円かかる計画なのに、
現在の積立金残高が5,000万円しかない場合、
将来的に大幅な値上げが予想されます。

月額8,000円の修繕積立金が、
5年後に2万円になる可能性もあるのです。

国土交通省のガイドラインでは、
1㎡あたり月額250〜330円程度が適正とされています。
これより極端に安い場合は、
将来の値上げリスクを覚悟する必要があります。

5.修繕履歴
修繕履歴は、過去に実施された修繕工事の記録です。
医療でいえばカルテにあたります。

築20年なのに大規模修繕の記録がない物件は、
管理がずさんな可能性大です。

逆に、定期的にきちんと修繕が行われている物件は、
築30年、40年でも十分な資産価値を維持できます。

また、工事の施工業者や金額も確認しましょう。
相場より極端に安い工事は、手抜き工事の可能性もあります。

6.管理委託契約書
管理委託契約書は、
管理組合と管理会社の間で結ばれた契約内容を示す書類です。
管理会社の質は、マンションの資産価値に直結します。
大手管理会社だから安心とは限りません。
重要なのは、そのマンションに対してどんなサービスを提供しているかです。

管理委託費が安すぎる場合、
サービスの質が低い可能性があります。
逆に高すぎる場合は、
管理組合が管理会社の言いなりになっている可能性があります。

7.まとめ
これら6つの書類によって冷静に書類を分析することが、
分譲マンション投資成功の第一歩です。

もし、これらの書類の開示を渋る不動産業者がいたら、
その物件は見送るべきでしょう。
優良物件であれば、むしろ積極的に開示してくるはずです。
一つ一つ丁寧に確認していけば、
必ず優良物件を見つけることができます。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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