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外壁のひび割れは、すべてが危険信号ではない ~分譲マンション投資の魅力~

外壁のひび割れは、すべてが危険信号ではない
~分譲マンション投資の魅力~

現地に着いて、まず目に入るのが外壁です。
そして誰もが気になるのが、そこに走るひび割れでしょう。

ひびがある。
だからこの物件はやめておこう。
そう考えたくなります。
しかし、それは早すぎる判断です。
築三十年の建物でひび割れが
一本もないマンションは、
まず存在しません。

大切なのは、あるかないかではありません。
どのくらいの幅で、どこに入っているか。
今回はその見方を身につけます

1.そもそもクラックとは何か
クラックとは、
コンクリートやモルタルの表面に生じた亀裂のことです。
日本語では、ひび割れと呼びます。

ここで一つ、押さえておきたいことがあります。
マンションの外壁は、一枚の板ではありません。

内側にコンクリートの躯体があり、
その上にモルタルなどの下地、
さらにタイルや塗装といった仕上げが重なっています。

つまり、目に見えている
ひび割れが仕上げの表面だけのものなのか、

それとも奥の躯体まで達しているのか。
同じ一本の線でも、意味はまるで違うのです。

2.コンクリートは、必ずひび割れる
なぜひび割れが生じるのか。

理由はコンクリートという材料の性質にあります。
コンクリートは固まるときに水分が抜け、わずかに縮みます。
気温によっても伸び縮みします。

ところが外壁は、
鉄筋や周囲の構造にしっかりとつながれています。
縮もうとしても、自由には縮めません。

引っ張られた状態が続き、
その力が材料の限界を超えたとき、
コンクリートは割れます。
コンクリートは圧縮には強い一方、
引っ張られる力には弱いのです。

これは施工の良し悪しではなく、
材料としての宿命です。
だからこそ、
ひび割れの存在そのものを
問題にしても意味がありません。

もちろん、別の原因もあります。
地盤が不均等に沈んだ場合。
鉄筋が錆びて膨張し、
内側からコンクリートを押し割った場合。
これらは経年ではなく、異常のサインです。

3.〇・三ミリという分かれ目
では、どこから警戒すべきか。
実務では、
幅〇・三ミリが一つの目安とされています。

幅〇・三ミリ未満で深さも
浅いものはヘアクラックと呼ばれ、

髪の毛ほどの細さです。
構造への影響は小さく、
経過観察でよいとされます。

一方、〇・三ミリ以上のものは
構造クラックと呼ばれ、
専門家の点検が推奨されます。
この基準は、建築学会の
仕様書や住宅の保険制度でも
用いられています。

なぜ〇・三ミリなのか。
理由は、水です。
これくらいの幅になると、
雨水が細い隙間を伝って内部へ吸い込まれていきます。
水が入ればコンクリートの
内部はアルカリ性を失い、
守られていた鉄筋が錆び始めます。

錆びた鉄筋は体積が数倍に膨らみ、
コンクリートを内側から押し割ります。
表面が剥がれ落ちる爆裂という現象です。

細い線を放置した結果が、
数十年後の躯体の傷みになる。
〇・三ミリとは、その入口の幅なのです。

4.補修の跡は、むしろ良い材料
ここまで読むと、
ひび割れを見つけるたびに
不安になりそうですが、
視点を変えてみましょう。

外壁を眺めていると、
細い線に沿って色の違う筋が
入っていることがあります。
過去に補修された跡です。

これは、管理組合がひび割れを見つけ、
費用を出して手を打ったという証拠にほかなりません。
建物は必ず傷みます。
傷まない建物を探すのではなく、
傷んだときに直される建物を選ぶ。
植栽やエントランスを見るときと、
同じ考え方です。

5.まとめ
ひび割れがあるかないかで
物件を判断するのではなく、
見るべきは、幅と、場所と、
手当ての跡。この三つです。
そして幅は、目測では分かりません。
細く見えても〇・三ミリを
超えていることもあれば、
その逆もあります。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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