ドラマ『半沢直樹』の続編が来年2020年4月放送されるそうです。
大ファンなので今から楽しみです。
今回は『半沢直樹』原作者で元銀行員の池井戸潤氏の書かれた書籍も使って
銀行に何を報告すると良いかの③、『銀行で何を話すと良いか』をかきたいと思います。
銀行さんは、借り手の人物の評価や業歴、取引先、後継者など主観的な評価もしますが、それよりも資料を大切にします。
復習になりますが、大家さんが、個人なら青色決算書と確定申告書の貸借対照表(財産の目録)と損益計算書(経営の成績表)、会社なら法人税申告書・決算書・内訳書が資料になります。
さて、資料を渡したら何を話せばいいでしょうか?
ここで参考にしたいのが池井戸潤氏が後輩の銀行員に向けて書かれた書籍からの引用です。
簡単に銀行員が決算書等の資料を入手したらどういう対応をしたらいいかを6つあげてみえます。
6つともシンプルですが、優秀な銀行員ならするであろう資料入手方法や対応がかかれています。
紙面の都合で表の最後の2つについて説明いたします。
決算書を受け取ったときに面前で2期分を比較し、数字の大きな変動についてはその場で質問し、要員を余白などにメモしておく
決算書にはまれに数字の大きな変動があります。
「前年は修繕費が100万円だったのに、今年は800万円使っている」などがそうです。
こういった場合、例えば「外壁塗装を今年したので多く使いました。」とこちらからお話しすると良いと思います。
他には広告宣伝費が増加している場合は「空室が多かったのですが、仲介店さんの努力で満室になりました。そのため広告宣伝費が多くかかりました」などお話しできればいいです。
銀行員さんから聞かれる前に、数字の大きな変動を経営者である大家さんが知っていて、それを簡潔に説明できるというのが、『数字に強い大家さん』とみられる第一歩だと思われます。
ただ、聞かれてもわからないこともあると思います。
その際は正直にわかりませんと認め、「後日お調べしてお答えします」と回答し、ご自分で調べるか、税理士などに聞いて回答される方が良いと思います。
今期の見通しと資金需要を合わせてヒアリングしておく
今期の見通しは、いろいろな業種の会社で経済変動の波を受けて経営をしている方とくらべれば、大家さんはあまり難しくありません。
ほぼ満室経営をされているなら
「今期も満室に近い経営をつづけていき売上の減少がないように努力します」
でよろしいでしょうし、
入居率が悪かったり、滞納があったりする場合は
「入居率を上げて売上のアップを目指したいです」とか
「滞納を回収し預金の手残りを増やします」とかになるのではないでしょうか。
また資金需要については、こちらから「何年何月に新築(または土地や中古物件を購入する)予定で、これくらいの資金になりそうですから、また近くなったらご相談にうかがいますが、融資とおりそうですか?」など、お話しできると良いと思います。
銀行員さんも融資をするのが商売ですので、喜んでお話を聞いて回答してくれると思います。
さて、3回にわたって『銀行には何を報告すると良いか』をかきました。まだまだ書き足りないことも多いですが、銀行には『誠実』にそして『なめられないように』対応することが大切だと思います。
つたない文章でしたが、大家さんにとって役にたってくれたら幸いです。
【銀行には何を報告すると良いか①②③完結】
まとめ
銀行でお話しするのは「数字の大きな変動」「今期の見通し」「資金需要」の3つ
・「数字の大きな変動」は前年と比べ大きな金額の変動があれば説明する
・「今期の見通し」は前期の状況をふまえて、今期どうしていくかを説明する
・「資金需要」は今期にお金を借りる予定があれば事前に伝えておく
・銀行には『誠実』にそして『なめられないように』対応していくのが大切
大家さん側も知識武装と必要ならば専門家利用を心がけましょう